俳句の作り方 - 俳句入門 「お~いお茶新俳句」入選を目指して 俳句大学
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2020.07.11
2021.03.20
B!
目次
ア行
ア
青木月斗
青木月斗の俳句
2021.2.25
青木月斗の俳句一覧 春 初春や氷魚滑かに舌の上 春惜む酒中の天地さむる時 未分類 春愁や草を歩けば草青く 天心あり今年の寒厳し 囀つて囀って野を曇らしぬ 行年や空地の草に雨が降る ...
赤城さかえ
赤城さかえの俳句
2020.7.11
かりがねや並べば低き母の肩 ねむられぬ友の扇子の音すなり 八方に夏のあをぞら悔も若し 夏蜜柑むくや稿つぐ爪たてゝ 外は満月ひたむきな語がふと躓く 夜を昼へ木立かぶさる虫時雨 学童の...
芥川龍之介
芥川龍之介の俳句
2021.2.25
芥川龍之介の俳句一覧 春 魚の眼を箸でつつくや冴返る 冴返る魚頭捨てたり流し元 冴返る燕の喉赤かりし 冴返る隣の屋根や夜半の雨 山がひの杉冴え返る谺かな 冴え返る枝もふるへて猿すべ...
天野桃隣
天野桃隣の俳句
2021.2.26
うぐひすの聲に起行雀かな 昼舟に乗るやふしみの桃の花 聞までは二階にねたりほとゝぎす 五日迄水すみかねるあやめかな 五月雨の色やよど川大和川 宮城野の萩や夏より秋の花 紺菊も色に呼...
安斎桜磈子
安斎桜磈子の俳句
2021.2.27
百年たれか生きん音頭なとれ踊れをどれ われ酔ひ子らの見る布団に臥すべき 梟に似て黙す一家昼をあり 二少女さびしくてむかご拾ふ事をやめ 冬至とある家の黒い牛冬至白いにはとり 心親しむ...
イ
飯田蛇笏
飯田蛇笏の俳句
2020.7.10
昭和六年——百二十三句—— 新年 船のりの起臥に年立つ故山かな へんぽんと年立つ酒旗や売女町 街路樹に旧正月の鸚鵡籠 一管の笛にもむすぶ飾かな 雲ふかく蓬莱かざる山廬かな 初鍬や下...
筏井竹の門
筏井竹の門の俳句
2021.2.27
初霞雪二上の裾よりぞ 洞穴を水迸る芒かな 筏井竹の門 プロフィール 筏井 竹の門(いかだい たけのかど、1871年(明治4年)10月16日 - 1925年(大正14年)3月29日)...
池西言水
池西言水の俳句
2021.2.27
凩の果はありけり海の音 初明ぬ稲負せ松の下は国 花近し髭に伽羅たく初連歌 子日して我石台や千とせ山 歯固やとは云ひさして水の恩 鏡餅多門は鉾とあれ鼠 海老の座も越ぬべら也小殿ばら ...
石井露月
石井露月の俳句
2021.2.27
張りつめし氷のなかの巌かな 暁や湖上を走る青嵐 草枯や海士が墓皆海を向く 雪山はうしろに聳ゆ花御堂 麦刈て近江の海の碧(あお)さかな 松の内面白き手紙来る事よ 窓の日や手毬の唄の夢...
石橋辰之助
石橋辰之助の俳句
2021.2.27
朝焼の雲海尾根を溢れ落つ 繭干すや農鳥岳にとはの雪 霧深き積石(ケルン)に触るるさびしさよ 灼けそゝぐ日の岩にゐて岳しづか 雪渓を来し水走り蕎麦咲ける 穂高岳真つ向ふにして岩魚釣 ...
石橋秀野
石橋秀野の俳句
2021.2.27
石橋秀野の俳句一覧 春 春寒や燭にまむかふ顔三つ 春暁の我が吐くものの光り澄む 未分類 あたたかやむかし一文菓子うまし しまひ花火窓流行歌ぶちまけて とびからす病者に啼いて梅雨寒し...
井出台水
井出台水の俳句
2021.2.27
蝋梅の香の壁に風たじろぎぬ 網入れし島初だより春になる晴れ 井出台水 プロフィール 井出 台水(いで だいすい、本名・井出治、1865年4月29日(慶応元年4月5日) - 1950...
伊東月草
伊東月草の俳句
2021.2.28
山吹の咲き後れたる一枝濃 たれやらに似し雪だるま見て過ぎる 白粥に梅干おとす春のあさ 姫女苑しろじろ暮れて道とほき 春眠しかはたれどきの鳥のこえ 冬めくや引き捨てゝ積む葡萄蔓 伊東...
伊藤松宇
伊藤松宇の俳句
2021.2.28
同し事して元日の新らしみ 紅梅や奈良の小家の烏帽子折 現代の詩を痛罵して黄びら哉 夏引の糸のもつれや妹か恋 雄大な句を想ふ夜の野分哉 鵬斎の画賛かけたり抱一忌 伊藤 松宇 プロフィ...
井上井月
井上井月の俳句
2021.2.28
井上井月の俳句一覧 春 用のなき雪のただ降る余寒かな 未分類 ひとつ星など指さして門すずみ よみ懸けし戦国策や稲光 旭(ひ)は浪を離れぎはなり鷹の声 芋掘りに雇はれにけり十三夜 乙...
井原西鶴
井原西鶴の俳句
2021.2.28
花は莟嫁は子のない詠哉 脉のあがる手を合してよ無常鳥 何と世に桜もさかず下戸ならば あたご火のかはらけなげや伊丹坂 大晦日さだめなき世の定哉 長持に春かくれゆく衣がへ 鯛は花は見ぬ...
岩田涼菟
岩田涼菟の俳句
2021.2.28
あさむつの橋に揃ふや小鷹狩 ありやうにすはりて青き瓢かな うれしさよ鬼灯ほどに初茄子 おそろしき鈴鹿もいまや初紅葉 かたびらに越の日数や後の月 からうすの五条に似たり壁の葛 こがら...
岩谷山梔子
岩谷山梔子の俳句
2021.2.28
はるの山いくつこゆれば都哉 狂体のあと方もなし更衣 囀や松杉ふかき山つゞき 涛音も千鳥の声も闇の底 返り咲いて萎み残れるもあはれ也 ささ鳴や山ざきからは連れもあり 寒雁の声岬風に消...
巖谷小波
巖谷小波の俳句
2021.2.28
茶碗酒どてらの膝にこぼれけり 蛇の衣草の雫に染まりけり ふと火事に起きて物食ふ夜長哉 屋根草も実となる秋となりにけり 巖谷小波 プロフィール 巖谷 小波(いわや さざなみ、1870...
ウ
上島鬼貫
上島鬼貫の俳句
2021.2.28
大旦むかし吹にし松の風 ほんのりとほのや元日なりにけり 我宿の春は来にけり具足餅 中垣や梅にしらける去年の空 五器の香や春たつけふの餅機嫌 六日八日中に七日のなづな哉 山里や井戸の...
臼田亞浪
臼田亞浪の俳句
2021.2.28
臼田亞浪の俳句一覧 春 立春の朝霧しづる枯枝かな 木より木へ通へる風の春浅し 春寒や生姜湯かぶる風邪籠 葱掘つて土ぼそぼそと春寒き 春寒う机かすめて日の消えし 春寒の竹さわがしくな...
エ
榎並舎羅
榎並舎羅の俳句
2021.3.9
凧ひかへて渡る小川かな 小鰯に今日此頃の寒さかな ぬす人も酒がなるやら朧月 すっと来てついと流るるほたるかな 手も出さで机に向かう寒さかな 竹にふる音か一しほ春の雪 秋かぜをにら...
塩谷鵜平
塩谷鵜平の俳句
2021.2.28
くちなしの匂ふとも云はぬ人たちや わが骨埋むも遠からず大地ここいらの芽 曼珠沙華いよいよ長良川のいろ われのみおろかなるやうにて冷ゆる膝 花野来し君なれば庵の敗荷見て 我をながめて...
オ
大島蓼太
大島蓼太の俳句
2021.2.28
世の中は三日見ぬ間に桜かな むつとしてもどれば庭に柳かな 擲てば瓦もかなし秋のこゑ 更くる夜や炭もて炭をくだく音 大島蓼太 プロフィール 大島 蓼太(おおしま りょうた、享保3年(...
大須賀乙字
大須賀乙字の俳句
2021.2.28
大須賀乙字の俳句一覧 春 馬を放つ日のゆくりなう冴え返る 未分類 凩に木の股童子泣く夜かな 寒中の毛衣磨れば火の走る 干足袋の日南(ひなた)に氷る寒さかな 漆山染まりて鮎の落ちにけ...
大谷句仏
大谷句仏の俳句
2021.2.28
大谷句仏の俳句一覧 春 佛燈の細き影にも冴え返る 行春や学匠出でし古館 伽羅匂ふ廊下通るや春の宵 未分類 散る時が浮かむ時なる蓮かな 極楽の近道ここか曼珠沙華 寺見えて薫風鐘の谺か...
大伴大江丸
大伴大江丸の俳句
2021.2.28
ぬれ鶴やす黒の薄分けて行く いざ竹の秋風聞かむ相国寺 月もるや榧の花ちる土手の上 衣川蚕の蝶の流れけり 人去って三日の夕浪しづかなり 秋来ぬと目にさや豆のふとりかな 大伴大江丸 プ...
大野洒竹
大野洒竹の俳句
2021.2.28
から橋の下に玉巻く芭蕉哉 年男胡坐して謡一番す 湯豆腐に五人男の胡座哉 大野洒竹 プロフィール 大野 洒竹(おおの しゃちく、明治5年11月19日(1872年12月19日) - 大...
大場白水郎
大場白水郎の俳句
2021.2.28
うなぎやの二階にゐるや秋の暮 梅雨寒く懐中汁粉ときにけり 桜餅炬燵のほしき夜なりけり 吉原の芸者連れたる萩見かな 春の山鎌倉道をかくしけり よくかゝる笠子魚(かさご)あはれむ霞かな...
大原其戎
大原其戎の俳句
2021.3.1
大原其戎の俳句一覧 春 日永さやいつまでここにいよの富士 未分類 鮟鱇の知恵にもおとる渡世かな 初笑がほするや戎と向ひ同士 大原其戎 プロフィール 大原 其戎(おおはら きじゅう、...
岡本松浜
岡本松浜の俳句
2021.3.2
寐かさなき母になられし蒲団かな 春雪やうす日さし来る傘の内 枯菊の終に刈られぬ妹が手に 目覚むれば元日暮れてゐたりけり 露けさの一つの灯さへ消えにけり 蜜柑舟潮吹く鯨見て過ぎぬ 墓...
尾崎紅葉
尾崎紅葉の俳句
2021.3.2
尾崎紅葉の俳句一覧 春 春の日の巡礼蝶に似たるかな 未分類 早乙女の蛙にわたす日暮哉 星既に秋の眼をひらきけり 死なば秋露の干ぬ間ぞおもしろき 泣いて行くウエルテルに逢ふ朧哉 苗代...
尾崎放哉
尾崎放哉の俳句
2021.3.2
尾崎放哉の俳句一覧 春 行春や母が遺愛の筑紫琴 未分類 あらしがすつかり青空にしてしまつた うつろの心に眼が二つあいてゐる こんなよい月を一人で見て寝る こんな大きな石塔の下で死ん...
小沢碧童
小沢碧童の俳句
2021.3.2
焼け土やほり出す海老も秋暑し ふくろうよ妻が一日寝てをり 家の者よ布団敷くよろこびの満ち 初冬三日程の髭の伸び ねぎまの煮え我より箸下ろしたる もう寝かして欲しくお前の膝に娥が落ち...
越智越人
越智越人の俳句
2021.3.2
うらやましおもひ切時猫の恋 君が春蚊帳は萌黄に極りぬ はつ春のめでたき名なり賢魚々 初夢や浜名の橋の今のさま 弥勒まで御世や兎の御吸物 若菜つむ跡は木を割畑哉 何事もなしと過行 柳...
小野蕪子
小野蕪子の俳句
2021.3.2
日本は南進すべし芋植うる エレベーターに相天上す御慶かな うのとりの水面にかけるばかりなる ざくろの実うつして水のとゞまらず うたがひは皆影にあり冬の星 白梅や大仏の膝あたゝかに ...
カ行
カ
加賀千代女
加賀千代女の俳句
2021.3.2
加賀千代女の俳句一覧 春 ものの葉のまだものめかぬ余寒かな 来たといふまでも胡蝶の余寒かな 暮の春みな草臥て朝寝かな 行春にそこねた蝶はなかりけり 行春の水そのままや杜若 松原に柳...
各務支考
各務支考の俳句
2021.3.2
各務支考の俳句一覧 春 くく立の花うちこぼす彼岸哉 罪ふかき我や彼岸の生綿取 鉢ひらき彼岸にわたる小鳥かな 鶯もやせてや木曽の檜の木笠 鶯の肝つぶしたる寒さかな 未分類 念仏と豆腐...
哥川
哥川の俳句
2021.3.2
目覚ましに琴調べけり春の雨 あしたには鳥の初音に春の雨 西東みなみにきたか糸桜 山吹やにごる流れにきらきらし ぬす人のあしいあとやさしかきつばた つよからぬ人のかがみや虞美人草 叩...
亀田小蛄
亀田小蛄の俳句
2020.7.11
芋伸ぶまゝ露月忌の日となりぬ 芽伸ぶるまゝ露月忌の日となりぬ...
加舎白雄
加舎白雄の俳句
2021.3.2
加舎白雄の俳句一覧 春 煤ちるやはや如月の台所 春の日を音せで暮る簾かな 日永きや柳見て居る黒格子 未分類 我と世をのがれん身にも初日影 初がすみきその嶽々たのもしき 万歳の頤なが...
河合曾良
河合曾良の俳句
2021.3.3
河合曾良の俳句一覧 春 春の夜はたれか初瀬の堂籠 未分類 杲鳥や明はなれ行二子山 象潟や料理何くふ神祭 月鉾や児の額の薄粧 むつかしき拍子も見えず里神楽 浦風や巴をくづすむら鵆 松...
川端茅舍
川端茅舍の俳句
2021.2.22
川端茅舍の俳句一覧 春 初春の二時うつ島の旅館かな 初春の二時うつ島の旅情かな 立春の雪白無垢の藁家かな 春寒やお蝋流るる苔の上 春寒やお滝様とて竹の奥 如月や白菜の光沢鼈甲に 如...
河東碧梧桐
河東碧梧桐の俳句
2021.3.4
河東碧梧桐の俳句一覧 春 旧正月しに来て一うねの苣畑 寒明きの雨の中梅煽る風 手の跡の二つまで寒明きの塀に 寒明きの大根の青首の折れ 鶴の羽や白きが上に冴え返る 流氷のいつ戻りけん...
キ
北村季吟
北村季吟の俳句
2021.3.4
猫舌もくふあつ物やねずみたけ 夜光る玉もしかめやあられざけ いままいりはじめははつかだんごかな 棚をかざる松の葉越しや若戎 雲のうへの白馬や七のほしあしげ かづく綿は踏哥のせちにさ...
木下夕爾
木下夕爾の俳句
2020.7.11
木下夕爾の俳句一覧 春 花冷の包丁獣脂もて曇る 春暁の大時計鳴りをはりたる 春昼のすぐに鳴りやむオルゴール 未分類 あくびしていでし泪や啄木忌 かたつむり日月遠くねむるなり この丘...
ク
久保より江
久保より江の俳句
2021.3.5
久保より江の俳句一覧 春 カルタ切れどよき占出でず春の宵 帰り来ぬ猫に春夜の灯を消さず 未分類 泣き虫の子猫を親にもどしけり ねこに来る賀状や猫のくすしより ねこの眼に海の色ある小...
栗生純夫
栗生純夫の俳句
2021.3.5
しんしんと柱が細る深雪かな 嘆きつつ中洲の雲雀棒立ちに 我にある富と云ふもの冬の桐 母と寝る一夜豊かに虫の声 生垣に身幅をはさむ三十三才 降り出づる泉のほとりすぐに濡れ 田植うるは...
栗林一石路
栗林一石路の俳句
2021.3.5
どつと笑ひしがわれには病める母ありけり シヤツ雑草にぶつかけておく 冬菊や英霊に母としてすわる 妻よさびしき顔あげて見るか夕空 母に代わりて米磨ぎしより二度の三日月 妻よさびしき顔...
久保田春耕
久保田春耕の俳句
2021.3.5
久保田春耕の俳句一覧 春 鶯も上きげん也寛永寺 未分類 初蝉は雑賀踊りのささらかな うまの子の無事な貌なる柳哉 水のみに鼬(いたち)の出たり冬の月 曲り所の草の青さよ春の水 杉の実...
久保田兎園
久保田兎園の俳句
2021.3.5
久保田兎園の俳句一覧 春 行春や馬引き入るるいさら川 杉の香に鶯ききぬ衣がへ 未分類 淡雪や犬の土ほる道のはた 貝殻に明るき道や春の雨 春風や戸の丸屋の一つ口 おぼろ月松出ぬけても...
久保田万太郎
久保田万太郎の俳句
2021.3.5
久保田万太郎の俳句一覧 春 波を追ふ波いそがしき二月かな 砂みちに月のしみ入る二月かな 爪とりて爪のつめたき二月かな 長羽織著て寛濶の二月かな 夕月のみるみるしろき二月かな 道のは...
黒柳召波
黒柳召波の俳句
2021.3.5
底たゝく音や余寒の炭俵 曲水や江家の作者誰々ぞ しづかさや雨の後なる春の水 つくつくしほうけては日の影ぼふし おもしろうわさびに咽ぶ泪かな 囀に独起出るや泊客 撫あげる昼寝の顔や春...
コ
小林一茶
小林一茶の俳句
2021.3.7
家なしも江戸の元日したりけり 春立つや愚の上に又愚にかへる 雪汁のしの字に曲るかきねかな 三日月はそるぞ寒はさえかへる むさし野や只一つ家のうかれ猫 山焼の明りに下る夜舟かな 藪尻...
サ行
サ
西東三鬼
西東三鬼の俳句
2021.3.7
うつくしき眼と会ふ次の雷待つ間 おそるべき君等の乳房夏来る くらやみに蝌蚪の手足が生えつつあり ひげを剃り百虫足を殺し外出す みどり子の頬突く五月の波止場にて みな大き袋を負へり雁...
阪本四方太
阪本四方太の俳句
2021.3.7
赤き雲焼野のはてにあらはれぬ 舟中に冷たき酒や鮒膾 繭つくるはしり蚕や二つ三つ 阪本四方太 プロフィール 阪本 四方太(さかもと しほうだ、1873年〈明治6年〉2月4日 - 19...
桜井梅室
桜井梅室の俳句
2021.3.7
水底の草も花さく卯月かな 四五輪に陰日向ある牡丹かな かへり花闇にも見えて哀也 声ほとに威儀もつくらぬ雉子かな 綾むしろ地に敷く月の蘇鉄かな ひと雫けふの命そ菊の露 屋の棟にそふて...
シ
椎本才麿
椎本才麿の俳句
2021.3.7
花鳥を型にうつしてやどり哉 小袖納櫃川の桜散にけり 住吉の角にすゞめやすはまぐり 白雲を吹尽したる新樹かな 美しい皺を見せけりけしの花 咲バふる雨のきたいか鉄線花 菴しめよ蜜柑の花...
志太野坡
志太野坡の俳句
2021.3.7
朝霜や師の脛おもふゆきのくれ 寒きほど案じぬ夏の別れ哉 ちからなや膝をかかえて冬篭り 麦畑や出ぬけても猶麦の中 長松が親の名で来る御慶哉 さみだれに小鮒をにぎる子供哉 はつ雪にとな...
篠原温亭
篠原温亭の俳句
2021.3.7
一本の銀杏を廻り落葉掃く はせ栗の落つれば拾ふ住居哉 新涼や水深くみて橋渡る 麦踏の常の歩みに畑を出づ 小さき鉢に取りて雛菊鮮かに 独り焼く目刺や切にうち返し 桶水に浮きて軽さよ土...
篠原鳳作
篠原鳳作の俳句
2021.3.7
あぢさゐの毬より侏儒よ駆けて出よ あぢさゐの花より懈(たゆ)くみごもりぬ うるはしき入水図あり月照忌 しんしんと肺碧きまで海の旅 にぎりしめにぎりしめし掌に何もなき ふるぼけしセロ...
斯波園女
斯波園女の俳句
2021.3.9
山吹や川よりあがる雫かな 鼻紙の間にしをるるすみれかな 手を延て折行春の草木哉 春雨やされども笠に花すみれ 咲かぬまも物にまぎれぬ菫かな 色鳥のわたりあうたり旅やどり 葉にめでてい...
柴田宵曲
柴田宵曲の俳句
2020.7.11
書を校す朱筆春立つ思あり 朝寒の膝に日当る電車かな 柴田宵曲 プロフィール 柴田 宵曲(しばた しょうきょく、1897年(明治30年)9月2日 - 1966年(昭和41年)8月23...
芝不器男
芝不器男の俳句
2021.3.9
あなたなる夜雨の葛のあなたかな うちまもる母のまろ寝や法師蟬 うまや路や松のはろかに狂ひ凧 かの窓のかの夜長星ひかりいづ ころぶすや蜂腰(すがるごし)なる夏瘦女 さきだてる鵞鳥踏ま...
嶋田青峰
嶋田青峰の俳句
2021.3.9
出でて耕す囚人に鳥渡りけり 工女等に遅日めぐれる機械かな 曝書しばし雲遠く見て休らひぬ 蛇打つて森の暗さを逃れ出し わが影や冬の夜道を面伏せて 頬冠りが淋しかり人田植にも たゞ蟻の...
嶋田的浦
嶋田的浦の俳句
2021.3.9
海うらら水平線は汽船を牽く 塗盆に千本しめぢにぎはしや 冬の浪送り送りてかへらざる 嶋田的浦 プロフィール 嶋田 的浦(しまだ てきほ、1893年1月22日 - 1950年4月11...
下村槐太
下村槐太の俳句
2020.7.11
女人咳きわれ咳つれてゆかりなし 心中に師なく弟子なくかすみけり 早乙女や茅花のわたをふきもどる 死にたれば人来て大根煮きはじむ 夜の霜いくとせ蕎麦をすすらざる 路地の露滂沱たる日も...
秋色女
秋色女の俳句
2021.3.9
見し夢のさめての色のかきつばた 簾下げて誰が妻ならん涼舟 井戸端の桜あぶなし酒の酔 秋色女 プロフィール 秋色女(しゅうしきじょ、寛文9年(1669年) - 享保10年4月19日(...
諸九尼
諸九尼の俳句
2021.3.9
大仏の屋根を残して時雨けり 行く春や海を見て居る鴉の子 葺(ふき)かへて今やむかしの菖蒲(あやめ)草 いつとなくほつれし笠やあきの風 掃捨てて見れば芥(あくた)や秋の霜 物いはば声...
ス
杉田久女
杉田久女の俳句
2021.3.9
たてとほす男嫌ひの單帶 ちなみぬふ陶淵明の菊枕 ぬかづけばわれも善女や佛生會(ぶつしやうゑ) むれ落ちて楊貴妃櫻尚あせず われにつきゐしサタン離れぬ曼珠沙華 冬川やのぼり初めたる夕...
杉山杉風
杉山杉風の俳句
2021.3.9
雪降や紅梅白し花の春 はや今朝はおもしろうなる万哉 元日は侘人更になかりけり 松かざりはや花鳥を急なる 元日や花咲春は屠蘇の酒 着そはじめ咲や難波の梅の花 きのふより若菜摘そへ薺売...
鈴木花蓑
鈴木花蓑の俳句
2021.3.9
大いなる春日の翼垂れてあり 野を焼くや棚曇りして二三日 猫柳風に光りて銀ねずみ 銀婚の式はせずとも軒の梅 春雷や小米の花のうすら影 大島の噴煙東風にかきくもり 町中の辛夷の見ゆる二...
タ行
タ
高井几董
高井几董の俳句
2021.3.10
水に落ちし椿の氷る余寒かな 絵草紙に鎮おく店や春の風 むらさきに夜は明けかかる春の海 明(あけ)いそぐ夜の美しき竹の月 秋あつき日を追うて咲く木槿(むくげ)かな 淋しさの年々高し花...
高桑蘭更
高桑蘭更の俳句
2021.3.10
雪消えて麦一寸の野づらかな 川越て鳥の見てゐる焼野かな 底のなき柄杓流れて春の水 打ちかへす土黒みふく春田哉 引鶴の声はるかなる朝日哉 顔かくす雉に日のさす野中かな 夕川や鱒にうた...
高田蝶衣
高田蝶衣の俳句
2021.3.10
三日月の鎌や触れけん桐一葉 初染や藍の泡立ち快う 春の夜や衣桁の裾にひそむ鬼 窓あけて見ゆる限りの春惜む 海を出る日を見て下ろす青簾 名月に瀬戸のなごろの高さかな 門田植ゑて紀の水...
高浜虚子
高浜虚子の俳句
2021.3.10
いつ死ぬる金魚と知らず美しき おもひ川渡れば叉も花の雨 かわかわと大きくゆるく寒鴉 くはれもす八雲旧居の秋の蚊に この庭の遅日の石のいつまでも この里の苗代寒むといへる頃 これより...
田上菊舎
田上菊舎の俳句
2021.3.10
山門を出れば日本ぞ茶摘唄 摘ぬ身も野辺へ出初の若菜かな すみやかな年のまはしやむめの花 月花に恥ぬ袖なり着衣はじめ 松竹に恵みかさねよ千世の春 大ぶくや中にみどりの色静か 輪飾のし...
宝井其角
宝井其角の俳句
2021.3.10
豆をうつ声のうちなる笑ひかな 鴬の身を逆にはつね哉 十五から酒をのみ出てけふの月 夕すずみよくぞ男に生れけり 月花ヲ医ス閑素幽栖の野巫の子有り 損料の史記を師走の蛍かな なきがらを...
建部巣兆
建部巣兆の俳句
2021.3.10
霜の聲閑屋の槌をうらみ哉 かへるさに松風きゝぬ花の山 関の戸にほのほの見ゆる糸瓜かな 我宿ハさくら紅葉のひと木哉 しはしとて袴おしぬくこたつ哉 芹生にてせり田持ちたし春の雨 あたら...
竹下しづの女
竹下しづの女の俳句
2021.3.10
シクラメン花の裳をかゝげ初む 凍て飯にぬる茶もあらず子等昼餉 夏帽や太眉秘めて一文字 夏瘦の肩に喰ひ込む負児紐 夜寒児や月になきつつ長尿り 夜長き女裁板抱いて寝つきたり 子を負うて...
立花北枝
立花北枝の俳句
2021.3.10
元日やたゝみのうへにこめ俵 とひ残す歎の数や梅の花 囀りに鳥は出はてゝ残る雪 橋桁や日はさしながら夕霞 淋しさや一尺消えて行く螢 かまきりの虚空をにらむ残暑かな 川音やむくげ咲戸は...
種田山頭火
種田山頭火の俳句
2021.3.10
蝦夷松の琥珀色なる若葉かな 水底の雲もみちのくの空のさみだれ あすはかへらうさくらちるちつてくる あたたかい白い飯が在る あるけばかつこういそげばかつこう あるけばきんぽうげすわれ...
炭太祇
炭太祇の俳句
2021.3.10
白雪や雪解の沢へうつる空 北山やしざりしざりて残る雪 はる寒く葱の折ふす畠かな 濡れて来し雨をふるふや猫の妻 下萌や土の裂目の物の色 勝鶏の抱く手にあまる力かな 駕に居て東風に向ふ...
ツ
角田竹冷
角田竹冷の俳句
2021.3.10
古池の小隅あかるき茂かな 草餅や二つ並べて東山 水はりて春を田に見る日ざし哉 傘さして小舟出しけり春の海 一二三四五六七八桜貝 白うおやはばかりながら江戸の水 角田竹冷 プロフィー...
テ
寺田寅彦
寺田寅彦の俳句
2021.3.10
しべりあの雪の奥から吹く風か なつかしや未生以前の青嵐 人間の海鼠となりて冬籠る 今そこに居たかと思ふ火燵かな 先生の銭かぞへゐる霜夜かな 妹がかぶる手拭白し苗代田 客僧の言葉少き...
ト
富澤赤黄男
富澤赤黄男の俳句
2021.3.10
あはれこの瓦礫の都冬の虹 くらやみへくらやみへ卵ころがりぬ ゆく船へ蟹はかひなき手をあぐる 一本のマツチをすれば湖は霧 乳房にああ満月のおもたさよ 乳房やああ身をそらす春の虹 偶然...
富田木歩
富田木歩の俳句
2021.3.10
かそけくも咽喉鳴る妹よ鳳仙花 夜寒さや吹けば居すくむ油虫 我が肩に蜘蛛の糸張る秋の暮 稲架かげに唖ん坊と二人遊びけり 背負はれて名月拝す垣の内 遠火事に物売通る静かかな 面影の囚は...
ナ行
ナ
内藤丈草
内藤丈草の俳句
2021.3.10
まじはりは紙子の切を譲りけり 背門口の入江にのぼる千鳥かな 水底を見て来た顔の小鴨哉 しづかさを数珠もおもはず網代守 一月は我に米かせはちたゝき ほとゝぎす滝よりかみのわたりかな ...
内藤鳴雪
内藤鳴雪の俳句
2021.3.10
凩の吹き荒るる中の午砲かな 初冬の竹緑なり詩仙堂 夏山の大木倒す谺かな 我が声の吹き戻さるる野分かな 朝立や馬のかしらの天の川 横たはる五尺の榾やちょろちょろ火 炭竈は雨にくづれて...
永田青嵐
永田青嵐の俳句
2021.3.10
大方は知れる老妓や大石忌 朝山や葉月の月のきえのこり 猿酒の底に芽割るゝ木の実かな 永田青嵐 プロフィール 永田 秀次郎(ながた ひでじろう、1876年(明治9年)7月23日 - ...
中塚一碧楼
中塚一碧楼の俳句
2021.3.10
鰆は青くて人にずつしり重い一ぽん 雲のうごく夏みかんみな大きく熟れる 魴鮄の一ぴきの顔と向きあひてまとも 鏡に映つたわたしがそのまま来た菊見 掌がすべる白い火鉢よふるさとよ 乳母は...
夏目成美
夏目成美の俳句
2021.3.10
重箱に鯛おしまげて花見かな 山住の友尋ねけり西行忌 魚提て松やまゆけばきじの声 くれるまで我もすみれの上にゐて あふむけば口いつぱいにはる日かな 巣をたちて鳥の心はあともなし ゆく...
夏目漱石
夏目漱石の俳句
2021.3.10
あんかう(鮟鱇)や孕み女の釣るし斬り うかうかと我門過る月夜かな ふるひ寄せて白魚崩れんばかりなり ぶつぶつと大いなる田螺の不平かな わが影の吹かれて長き枯野かな 人に死し鶴に生れ...
ニ
西山宗因
西山宗因の俳句
2021.3.11
そよそよそよ昨日の風体けふの春 難波江はけふぞ春風春の水 信濃路の駒は春もや木曾踊 世の中よてふてふとまれかくもあれ されば爰に談林の木あり梅の花 はつ花や急ぎ候ほどに是ははや 花...
西山泊雲
西山泊雲の俳句
2021.3.11
酒の燗する火色なきつつじかな 薮入や日帰りにする山二つ 城下口紙鳶うつりけり潦 陽微動福寿草僅かに莟む 簷に干す醪の櫂に初日かな 餅花の壁影消して人立てり 歳徳や土かはらけの御燈明...
ノ
野沢凡兆
野沢凡兆の俳句
2021.3.11
はなちるや伽藍の枢おとし行 市中は物のにほひや夏の月 長々と川ひとすじや雪野原 桐の葉のもろくも遅き落葉哉 蔵並ぶ裏は燕の通ひ道 猪の首の強さよ年の暮 門前の小家もあそぶ冬至かな ...
野村朱鱗洞
野村朱鱗洞の俳句
2021.3.11
倉のひまより見ゆ春の山夕月が 淋しき花があれば蝶蝶は寄りて行きけり 風ひそひそ柿の葉落としゆく月夜 小さき火に炭起し話し暮れてをり いち早く枯れる草なれば実を結ぶ 淋しき花があれば...
野村泊月
野村泊月の俳句
2021.3.11
屋根の上に人現れし野分かな つやゝかに蔓の実さがる雪解かな 凍解の径光りそむ行手かな 春の山隼松を流れけり 花供養雨やどりして待ちにけり 指先を流るゝ如し種を蒔く 懸葵しなびて戻る...
ハ行
ハ
橋本多佳子
橋本多佳子の俳句
2021.3.11
あぢさゐやきのふの手紙はや古ぶ いなびかり北よりすれば北を見る きしきしと帯を纏(ま)きをり枯るる中 くらがりに傷つき匂ふかりんの実 この雪嶺わが命終に顕ちて来よ さびしさを日日の...
長谷川素逝
長谷川素逝の俳句
2021.3.11
あたたかくたんぽぽの花茎の上 いちまいの朴の落葉のありしあと おぼろめく月よ兵らに妻子あり さよならと梅雨の車窓に指で書く しづかなるいちにちなりし障子かな ふりむけば障子の桟に夜...
長谷川零余子
長谷川零余子の俳句
2021.3.11
団扇持ちてたそがれ顔の庵主かな 蛍這へる葉裏に水の迅さかな 山焼の茶屋に書きたる手紙かな 黄水仙に尚霜除のありにけり 腹減るとにはあらねども蕨餅 雛芥子は美しけれど妹恋し 夕暮やけ...
服部土芳
服部土芳の俳句
2021.3.11
なつかしき人やあまたにとし明ぬ 松に添ふ梅とや老の初あした 名代の鶴いさぎよしみづ祝ひ 草の戸に文字三つ積て蔵開き 萬歳にあはれや老の拍子ぬけ 梅になれ木の端につく餅の花 かげろふ...
服部嵐雪
服部嵐雪の俳句
2021.3.11
霜朝の嵐やつつむ生姜味噌 柳にはふかでおのれあらしの夕燕 汐干くれて蟹が裾引くなごり哉 舟炙るとま屋の秋の夕哉 松風の里は籾するしぐれ哉 はぜつるや水村山郭酒旗の風 簾に入て美人に...
早野巴人
早野巴人の俳句
2021.3.11
日の影の石にこぼるゝ瓢かな 名の高き遊女聞こえず御代の春 鳥既に闇(くらが)り峠年立つや 舟に問へば古里がよし花の春 星を見るなら夕暮の海 炭窯や鹿の見て居る夕煙 鳴(なき)ながら...
原石鼎
原石鼎の俳句
2020.7.11
うれしさの狐手を出せ曇り花 けさ秋の一帆生みぬ中の海 もろもろの木に降る春の霙かな 切株に鴬とまる二月かな 山の色釣り上げし鮎に動くかな 山国の暗すさまじきや猫の恋 山国の闇恐ろし...
ヒ
日野草城
日野草城の俳句
2021.3.11
えりあしのましろき妻と初詣 かいつぶりさびしくなればくぐりけり きさらぎの薮にひびける早瀬かな こひびとを待ちあぐむらし闘魚の辺 こほろぎや右の肺葉穴だらけ しろがねの水蜜桃や水の...
広瀬惟然
広瀬惟然の俳句
2021.3.11
蜻蛉や日は入ながら鳰のうみ 山吹や水にひたせるゑまし麦 石菖や朝露かろしほととぎす 蚊ののらぬ所までいざ涼み舟 夏の夜のこれは奢ぞあら莚 張残す窓に鳴入るいとど哉 しがみ付岸の根笹...
ホ
星野麦人
星野麦人の俳句
2020.7.11
真黒な蝶の行方を知らぬかな 碧天に雪のはつ不二かゞやける しら露や蟹透けてゆく草のひま 鹿ぞ鳴く山と聞いたる紅葉かな 不二ハ湖秋晴れの空うつりけり 乞ひたりし水はくれずて麦湯哉 壜...
本田あふひ
本田あふひの俳句
2021.3.11
老たのしいつまでかんで田螺和 真下は六浦の海や花しどみ あちこちと子の行くまゝに木瓜の花 明けはなす障子に虻の流れ入る 松蝉の早鳴いてゐる別墅かな ひざの上に常磐木落葉してありぬ ...
マ行
マ
前田普羅
前田普羅の俳句
2020.7.12
うしろより初雪降れり夜の町 うらがへし又うらがへし大蛾掃く かりがねのあまりに高く帰るなり オリオンの眞下春立つ雪の宿 乗鞍のかなた春星かぎりなし 人殺す我かも知らず飛ぶ蛍 冬ごも...
正岡子規
正岡子規の俳句
2021.3.11
あたたかな雨が降るなり枯葎 ある僧の月を待たずに帰りけり いくたびも雪の深さを尋ねけり この頃の蕣(あさがほ)藍に定まりぬ しぐるるや蒟蒻冷えて臍の上 しんとして牡丹崩るる夜中哉 ...
正岡陽炎女
正岡陽炎女の俳句
2020.7.11
農婦野に座せば陽炎髪なぶる 鮭の眼をこぼるる塩や荒筵...
増田龍雨
増田龍雨の俳句
2021.3.11
奉公にある子を思ふ寝酒かな 行年や夕日の中の神田川 寒木瓜や外は月夜ときくばかり 蝋梅のつやを映しぬ薄氷 春雷にさし汐早き干潟かな 雪の果山の日あたる障子かな 其角忌や燕出そめし芝...
松江重頼
松江重頼の俳句
2021.3.11
御供にも色あるけふの菜種かな 咲く枝を折る手もにぎりこぶしかな 花は芳野伽藍一を木の間哉 順礼の棒計行夏野かな 御座舟や霧間もれたる須磨明石 朝顔は日まけをしてやはなひしげ 松江重...
松尾芭蕉
松尾芭蕉の俳句
2021.3.11
古池や蛙飛びこむ水の音 旅に病で夢は枯野をかけ廻る 海くれて鴨のこゑほのかに白し 雲の峰いくつ崩れて月の山 姥桜さくや老後の思ひ出 年は人にとらせていつも若夷 花の顔に晴うてしてや...
松瀬青々
松瀬青々の俳句
2021.3.11
この国に恋の茂兵衛やほととぎす ふらここや少し汗出る戀衣 夕立は貧しき町を洗ひ去る 女房のふところ恋ひし春の暮 山吹の水を引きたる苗代田 日盛りに蝶のふれ合ふ音すなり 早乙女は乳ま...
松永貞徳
松永貞徳の俳句
2021.3.11
松ならび穴へ餅ひき子のひ哉 正月の礼者とながむいぬの年 霞さへまだらにたつやとらの年 初とらの泥障で参れ鞍馬寺 鳳凰も出でよのどけきとりの年 野寺あれて跡にやはゆる仏の座 かははが...
松根東洋城
松根東洋城の俳句
2021.3.11
のどけさに寝てしまひけり草の上 春海の伊勢海老やトロリ葡萄酒煮 渋柿の如きものにては候へど 絶壁に眉つけて飲む清水かな 黛(まゆずみ)を濃うせよ草は芳しき 青梅をかむ時牙を感じけり...
松本たかし
松本たかしの俳句
2020.7.12
あの雲が飛ばす雪かや枯木原 いま一つ椿落ちなば立去らん たんぽぽや一天玉の如くなり とつぷりと後ろ暮れゐし焚火かな ひく波の跡美しや桜貝 ゆたかなる苗代水の門邊なり セルを着て遊び...
ミ
三浦樗良
三浦樗良の俳句
2021.3.11
角落とす鹿の狂ひや恋のごとし 冷水に煎餅二枚樗良が夏 膾にも響くまつりの太鼓かな 焼米や家に伝はる会津盆 ふるさとの伊勢なほ恋し初日影 正月の顔に成りけり小職人 寒の月川風岩をけづ...
水落露石
水落露石の俳句
2021.3.11
梅酒や湯上りを肌にのらぬ衣 杉焼や表紙とれたる料理本 水落露石 プロフィール 水落 露石(みずおち ろせき、1872年4月18日(明治5年3月11日) - 1919年(大正8年)4...
宮部寸七翁
宮部寸七翁の俳句
2021.3.11
啓蟄の河鹿に水を湛えけり 若楓葉広げ終へて平かや ほそぼそとまもるいのちや蚊遣香 蝙蝠やをちに見出し見失ひ 一服の煙草甘さや鯊の秋 血を吐けば現も夢も冴え返る 待つものに郵便ばかり...
三宅嘯山
三宅嘯山の俳句
2021.3.11
降るものは松の古葉や日傘 客去つて撫る火鉢やひとりごと 遅き日や土に腹つく犬の伸び ふらここや花を洩れ来るわらひ声 積塔や古風伝へし膝と膝 紫陽花の大一輪となりにけり 日枝を出て愛...
ム
向井去来
向井去来の俳句
2021.3.11
初春や家に譲りの太刀はかん 商人の空音ゆたかやいせの春 元日は土つかうたる顔もせず 月雪のためにもしたし門の松 蓬莱にかけてかざるや老の袖 正月を出して見せうか鏡餅 万歳や左右にひ...
村上鬼城
村上鬼城の俳句
2020.7.11
あかあかと大風に沈む春日かな あはれさや犬鳴き歩く火事の中 あるたけの藁かかへ出ぬ冬構 いがみ合うて猫分れけり井戸の端 いささかの金欲しがりぬ年の暮 いささかの借もをかしや大三十日...
室生犀星
室生犀星の俳句
2021.3.11
あんずあまさうなひとはねむさうな うすぐもり都のすみれ咲きにけり きりぎりす隣の臼のやみにけり くろこげの餅見失ふどんどかな こほろぎや路銀にかへる小短冊 そのなかに芽を吹く榾(ほ...
室積徂春
室積徂春の俳句
2021.3.11
雨欲しき国に日は入り蚊食鳥 喰ひに来し貘を夢見ぬ貘枕 眼つむれば我も虫なる虫時雨 新そばを碓氷の雷に啜りけり 太白に聖金曜日日落ちたり 蜘蛛の子の術も知らずに糸長し 葉柳や町の隅よ...
モ
籾山梓月
籾山梓月の俳句
2021.3.11
春寒や机の下の置炬燵 膝へとる軒の夕日や草の餠 錦手の猪口の深さよ年忘 此の節に友達もなし園八忌 馬顔の使ひあるきや日の短か 腹中にふぐりある夜の寒さかな 双六や眼にもとまらぬ幾山...
森川許六
森川許六の俳句
2021.3.11
田子の浦に富士の高根や御代の春 しがらきや僧とつれだつごまめ売 君が代にあふや狩野家の福禄寿 四方から杓子ですくふ今朝の春 けふの春雪ふつたる事もあり 一きほひ六日の暁や打薺 古猫...
ヤ行
ヤ
山口素堂
山口素堂の俳句
2021.3.11
富士山や遠近人の汗拭ひ 梅の風俳諧國にさかむなり 海苔若和布汐干のけふぞ草のはら 夕哉月を咲分はなのくも 初鰹またじとおもへば蓼の露 戦けりほたる瀬田より参合 峠凉し沖の小島のみゆ...
山本荷兮
山本荷兮の俳句
2021.3.11
先明て野の末ひくき霞哉 万歳のやどを隣に明にけり さればこそ桜なくても花の春 歯朶添て松あらたむる宮居哉 蝶鳥を待るけしきやもの ゝ枝 暁の釣瓶にあがるつばきかな いそがしき野鍛冶...
ヨ
横井也有
横井也有の俳句
2021.3.11
柱にもまたるゝ花やはつ暦 鬼を山が笑ひかへすや明の春 君よりは身のため寒し若菜売 蓬莱に見るや浮世の慾ぞろへ 老の腰摘にもた ゝく薺かな 公家の手に豆出かしたる子の日哉 此村に一え...
横光利一
横光利一の俳句
2021.3.11
梅雨晴れや手枕の骨鳴るままに 人棲まぬ隣家の柚子を仰ぎけり 春雨や物乞ひどもと海を見る 圓木の揺れやむを見て青き踏む オリオンを直上にさす雛祭 鵞鳥朝あけを告げ来る若芽 春暁や罪ほ...
与謝蕪村
与謝蕪村の俳句
2021.3.11
鳥羽殿へ五六騎いそぐ野分哉 寝ごゝろやいづちともなく春は来ぬ 罷出たものは物ぐさ太郎月 初午や物種売に日の当る 池田から炭くれし春の寒さかな 關の戸の火鉢ちひさき余寒かな 野とゝも...
吉岡禅寺洞
吉岡禅寺洞の俳句
2021.3.11
一握の砂を滄海にはなむけす 啓蟄のつちくれ躍り掃かれけり 土古く渡来の鶴をあるかしむ 早乙女に蜘蛛の囲流れかゝりけり 海苔買ふや追わるる如く都去る 藍植うや孀(やもめ)ながらも一長...
ワ行
ワ
渡辺水巴
渡辺水巴の俳句
2021.3.11
庭すこし踏みて元日暮れにけり 町灯りてはや売りにきぬ宝舟 楢林春日あるかぎり踏まんかな 楫取のつぶらなる眼や雪解風 長崎の燈に暮れにけり春の海 一桶の春水流す魚の棚 土雛は昔流人や...
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正岡陽炎女の俳句
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