下村槐太の俳句

女人咳きわれ咳つれてゆかりなし

心中に師なく弟子なくかすみけり

早乙女や茅花のわたをふきもどる

死にたれば人来て大根煮きはじむ

夜の霜いくとせ蕎麦をすすらざる

路地の露滂沱たる日も仕事なし

蛇の衣水美しく流れよと

雁わたり幽霊の絵を掛けながす

無職日々枯園に美術館ありき

河べりに自転車の空北斎忌

冬の槇音楽ひつかかりたゆたふ

仏手柑放てる天つひかり盈つ

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