目次
久保田兎園の俳句一覧
春
未分類
- 淡雪や犬の土ほる道のはた
- 貝殻に明るき道や春の雨
- 春風や戸の丸屋の一つ口
- おぼろ月松出ぬけても~
- 湖のとろりとかすむ夜也けり
- 陽炎や草の上行ぬれ鼠
- 乙鳥や人のものいふ上になく
- 草原を覗れてなく雉子哉
- 里の子か小鍋を作る菫哉
- 梅満り酒なき家はなき世也
- 捨扇梅盗人にもどしけり
- 窓はみな梅々と成る真昼哉
- 里の子の袂からちる桜かな
- 畠中にのさばり立る桜哉
- 眠り覚めて柳の雫聞く夜哉
- 墓手水御門の柳浴びてけり
- 右は月左は水や夕柳
- 小短き旅して見たや更衣
- 朝湯から直に着ならふ袷かな
- 狙公に傘さしかけよならの京
- 一握草も売るな也ほたるかご
- せみ鳴や北かげくらきかご枕
- 一昨日の雨のおちけり夏木立
- 柿の花おちてぞ人の目に留る
- 卯の花の目先に寒し朝心
- 引きあけて見れば風吹灯籠哉
- 鵙なくやむら雨かはくうしろ道
- 初雁や幸舟にのりあはせ
- 蜻蛉の百度参やあたご山
- 野ゝ秋や人にとりつく草の種
- 鹿垣にむすび込るゝ萩の花
- 露萩に独ものいふあした哉
- もどる時人の少き紅葉哉
- 山人の火を焚立る時雨哉
- 木がらしや深戸さして夕木魚
- 木がらしや塒に迷ふ夕烏
- 宵々の雪に明るき栖哉
- 初霜や笑顔見せたる茶の聖
- 古衾持仏へ近きおそれ有
- 空樋を鼠のはしるおち葉哉
- 冬がれやねござまくれば裸虫
- へしおりていよ~寒し返り花
久保田兎園 プロフィール
久保田 兎園(くぼた とえん、享保6年(1721年) - 寛政12年5月1日(1800年6月11日))