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冬の季語「雪(ゆき)」の解説
雪は、冬の美しさを、春の花、秋の月とともに代表するものです。日本海沿岸の豪雪地帯では、雪は恐れられて白魔といわれています。
冬の季語「雪(ゆき)」の子季語・関連季語・傍題・類語など
六花(むつのはな)/雪の花(ゆきのはな)/雪華(せっか)/雪片(せっぺん)/粉雪(こなゆき)/積雪(せきせつ)/根雪(ねゆき)/新雪(しんせつ)/しまり雪(しまりゆき)/ざらめ雪(ざらめゆき)/湿雪(しっせつ)/べと雪(べとゆき)/雪紐(ゆきひも)/筒雪(つつゆき)/冠雪(かむりゆき)/雪冠(ゆきかむり)/雪庇(せっぴ)/水雪(みずゆき)/細雪(ささめゆき)/餅雪(もちゆき)/小米雪(こごめゆき)/衾雪(ふすまゆき)/雪風(ゆきかぜ)/雪明(ゆきあかり)/雪の声(ゆきのこえ)/大雪(おおゆき)/小雪(こゆき)/深雪(みゆき)/雪月夜(ゆきづきよ)/雪晴(ゆきばれ)/雪景色(ゆきげしき)/暮雪(ぼせつ)/雪国(ゆきぐに)/深雪晴(みゆきばれ)/雪後の天(せつごのてん)
冬の季語「雪(ゆき)」を使った俳句一覧
- 日本に一つの山や雪初日 / 青木月斗
- 雪霏々と夜半の都の燈哉 / 青木月斗
- 山中居雪中居夜は狐鳴く / 青木月斗
- 初午の佐多山雪の飛びにけり / 青木月斗
- こゝろえて緒口とる雪の宴《ウタゲ》かな / 飯田蛇笏
- 牧岡の神代はしらず雪曇り / 飯田蛇笏
- 雪ふかく足をとゞむる露井かな / 飯田蛇笏
- 神山や霽れ雲うつる雪げしき / 飯田蛇笏
- 詣路や木々の古実の雪まじり / 飯田蛇笏
- 古りまさる雪の籬とおぼえたり / 飯田蛇笏
- 小柴門出入のしげき深雪かな / 飯田蛇笏
- 雪おちて屋をゆるがす天気かな / 飯田蛇笏
- 痩馬にひゞきて雪の笞かな / 飯田蛇笏
- 巌苔もうるほふほどの雪間かな / 飯田蛇笏
- 小雪や古りしだれたる糸桜 / 飯田蛇笏
- 雪みえて雲ぬく岳の日和かな / 飯田蛇笏
- 山平ラ老猿雪を歩るくなり / 飯田蛇笏
- かる萱の凍雪とけし穂枯かな / 飯田蛇笏
- 二三尺雪つむ軒や猿肉屋 / 飯田蛇笏
- 古雪や自然薯蔓の垣を垂る / 飯田蛇笏
- 月雪や古りに古りたる掛暦 / 飯田蛇笏
- 積雪や埋葬終る日の光り / 飯田蛇笏
- 焚火すや雪の樹につく青鷹《モロガヘリ》 / 飯田蛇笏
- 遅月にふりつもりたる深雪かな / 飯田蛇笏
- 樏や吊られ廻りて雪日和 / 飯田蛇笏
- 雪天や羽がきよりつゝ鶏つるむ / 飯田蛇笏
- 帰りつく身をよす軒や雪明り / 飯田蛇笏
- 枯紫蘇にまだのこる日や雪の畑 / 飯田蛇笏
- 雪の松ほの/″\として着初かな / 飯田蛇笏
- 月雪や萎みかさねて垣の薔薇 / 飯田蛇笏
- 雪やんで月いざよへる雲間かな / 飯田蛇笏
- 雪つけて妻髪枯れぬ耳ほとり / 飯田蛇笏
- 雪山をみせて月出ぬ古かゝし / 飯田蛇笏
- 雪沓やうち揃へぬぐ日高縁 / 飯田蛇笏
- 雪に撃つや鶲細枝に翅たれて / 飯田蛇笏
- 山雪に焚く火ばしらや二月空 / 飯田蛇笏
- 極月や雪山星をいたゞきて / 飯田蛇笏
- 月いでゝ雪山遠きすがたかな / 飯田蛇笏
- 雪晴や庵にこたへて富士おろし / 飯田蛇笏
- 木枝ながき雪に星出ぬやぶだゝみ / 飯田蛇笏
- 薄雪に月出ぬ山は夕日して / 飯田蛇笏
- 雞たかく榎の日に飛べる深雪かな / 飯田蛇笏
- 雪空や死雞さげたる作男 / 飯田蛇笏
- あすしらぬこともをかしや雪つもる / 飯田蛇笏
- 雪晴れてわが冬帽の蒼さかな / 飯田蛇笏
- 松に帆や雪消の磯家まださむし / 飯田蛇笏
- みだるゝや箙のそらの雪の雁 / 飯田蛇笏
- 雪掃けば駅人遠く行きにけり / 飯田蛇笏
- 踏切の灯を見る窓の深雪かな / 飯田蛇笏
- なつかしや雪の電車の近衛兵 / 飯田蛇笏
- ふるさとの雪に我ある大炉かな / 飯田蛇笏
- 湯婆こぼす垣の暮雪となりにけり / 飯田蛇笏
- 門松や雪のあしたの材木屋 / 飯田蛇笏
- 餅花や正月さむき屋根の雪 / 飯田蛇笏
- 冬山や寺に薪割る奥は雪 / 飯田蛇笏
- 初霞雪二上の裾よりぞ / 筏井竹の門
- 蘭鉢は雪を持らん福寿艸 / 池西言水
- 雪の戸や若菜ばかりの道一つ / 池西言水
- 炭売や雪の枝折の都道 / 池西言水
- 繭干すや農鳥岳にとはの雪 / 石橋辰之助
- 甲斐駒に雪おく朝の尾花刈 / 石橋辰之助
- 落葉松の立のまばらに雪の嶺 / 石橋辰之助
- とはの雪キヤムプに近く夕映ゆる / 石橋辰之助
- きさらぎの雪とけがたし麦は生ふ / 石橋辰之助
- 橇あそび雑木林の雪に来る / 石橋辰之助
- 橇あそび家路の雪の凍りゆく / 石橋辰之助
- 雪の富士雑木林の夜を見ゆ / 石橋辰之助
- 温室のばら深雪のなかに花を了ふ / 石橋辰之助
- 藁干すや来そめし雪の明るさに / 石橋辰之助
- 雪を来し犬とパン食むさびしさよ / 石橋辰之助
- ゆきなやむ雪の茨を犬はゆく / 石橋辰之助
- 道を得しわれも牧犬も雪まみれ / 石橋辰之助
- 雪晴のヒュッテの朝餉皆はやく / 石橋辰之助
- 雪晴の山毛欅の影美き薪とり / 石橋辰之助
- 雪けむり立てど北斗はかゝはらず / 石橋辰之助
- 雪けむり立つ夜の星座鋭く正し / 石橋辰之助
- 雪晴の谿のふかきに学舎見ゆ / 石橋辰之助
- 学童のゆきゝす床の雪まみれ / 石橋辰之助
- 学童に雪あらたなる家路あり / 石橋辰之助
- 子等散つて深雪の学舎たそがるゝ / 石橋辰之助
- 岩灼くるその岩かげの雪あはれ / 石橋辰之助
- とはの雪灼けそゞぐ日にかげろはず / 石橋辰之助
- 雪谿のひかりをへだつ霧かなし / 石橋辰之助
- 萱萌えし伊豆の峠の雪を踏む / 石橋辰之助
- 朝焼のさめつゝとほし雪とりに / 石橋辰之助
- 空澄めり穂高は雪をとく待てり / 石橋辰之助
- 岩群にひかりはなかり雪来たる / 石橋辰之助
- 岩群もわれもあらたの雪をむかふ / 石橋辰之助
- 冬薔薇や海港の雪とけやすく / 石橋辰之助
- 吹く風の雪まぢへつゝ岩に鳴り / 石橋辰之助
- たれやらに似し雪だるま見て過ぎる / 伊東月草
- 松の雪暖かさうに積りけり / 井上井月
- 淡雪や橋の袂(たもと)の瀬田の茶屋 / 井上井月
- 用のなき雪のただ降る余寒かな / 井上井月
- 一すくい鍬に雪見るわかな哉 / 岩田涼菟
- 猿飛んで片枝青し雪の松 / 岩田涼菟
- 門松の雪あたたかに降りにけり / 岩田涼菟
- 来かかりて袴ながらや雪まろげ / 岩田涼菟
- 富士は雪花一時のよしの山 / 上島鬼貫
- 宵々に雪踏む旅も半ばなり / 臼田亞浪
- 淡雪や妻がゐぬ日の蒸し鰈 / 臼田亞浪
- 雪散るや千曲の川音立ち来り / 臼田亞浪
- 鵯のそれきり鳴かず雪の暮 / 臼田亞浪
- 松の上の雪しづりそめ年来り / 臼田亞浪
- 非時の雪はくれむすでに錆ふかき / 臼田亞浪
- 雛仕舞ふ朝を雪吹く廂かな / 臼田亞浪
- しじみ花雪のごとくに朝は冷ゆ / 臼田亞浪
- 淡雪や女雛は袂うち重ね / 臼田亞浪
- 残り菜の紫深き雪間かな / 臼田亞浪
- 浜道や砂の下なる残り雪 / 臼田亞浪
- 山鴬の木魂の深く雪照らふ / 臼田亞浪
- 巌父とす大雪山の照りかすみ / 臼田亞浪
- 雪このかた馬も放たぬ枯野かな / 臼田亞浪
- 雪月夜蘆間の寝鳥しづまりぬ / 臼田亞浪
- 雪霞野の萱骨のとげとげし / 臼田亞浪
- 雪の中声あげゆくは我子かな / 臼田亞浪
- 雪原や落ち方の月隈見する / 臼田亞浪
- 世に遠く浪の音する深雪かな / 臼田亞浪
- 常磐木の懐に雪舞ひ入りて / 臼田亞浪
- 青天やなほ舞う雪の雪の上 / 臼田亞浪
- 丑満の雪に覚めゐて咳殺す / 臼田亞浪
- 木の雪へ車ひびかし晴れて来る / 臼田亞浪
- えにしだの細きにも雪つきそめし / 臼田亞浪
- 雪吹くや群をはなれし鵜二三羽 / 臼田亞浪
- 椅子に凭る雪白くなるしまらくを / 臼田亞浪
- 雪屋根の眉に迫れり咳をのむ / 臼田亞浪
- 天城雪なし猟人北風に吹かれ去ぬ / 臼田亞浪
- 竹の脚いよいよ細く雪霽るる / 臼田亞浪
- はるかなるかな雪屋根に雲浮び / 臼田亞浪
- われとわが雪ゆり合へる竹数本 / 臼田亞浪
- もつれては宙に遊べる雪の翳 / 臼田亞浪
- 雪風の夜をさざめけり人形は / 臼田亞浪
- 山鳥に翔たれつまづく雪の嶮 / 臼田亞浪
- 人形の顔も夜となる雪の声 / 臼田亞浪
- 汚れつつ木蔭へ雪のちさくなり / 臼田亞浪
- 雪まろげ雪にまろびてうまごらは / 臼田亞浪
- 雪の層波なし華厳落ちに落つ / 臼田亞浪
- 門松に雀の止まる雪の朝 / 大谷句仏
- 初からす鳴きただよへる美雪かな / 岡本松浜
- 森の雪河原の雪や冬の月 / 尾崎放哉
- 提灯を雪に置きけり草鞋はく / 尾崎放哉
- 大木にかくれて雪の地蔵かな / 尾崎放哉
- 雪よけの長き廂や蚊喰鳥 / 尾崎放哉
- 雪晴れしみち停車場に着く車 / 尾崎放哉
- 雪は晴れたる小供等の声に日が当る / 尾崎放哉
- 船は皆出てしまひ雪の山山なり / 尾崎放哉
- 雪を漕いで来た姿で朝の町に入る / 尾崎放哉
- 大雪となる兎の赤い眼玉である / 尾崎放哉
- 女に捨てられたうす雪の夜の街燈 / 尾崎放哉
- 濠端犬つれて行く雪空となる / 尾崎放哉
- ゆるい鼻緒の下駄で雪道あるきつづける / 尾崎放哉
- 粉雪散らし来る大根洗ふ顔を上げず / 尾崎放哉
- 雪空一羽の烏となりて暮れる / 尾崎放哉
- 小さい島に住み島の雪 / 尾崎放哉
- 森に近づき雪のある森 / 尾崎放哉
- 更けゆくや雨降り変はる夜の雪 / 小沢碧童
- 天龍でた ゝかれたまへ雪の暮 / 越智越人
- 雪の下名のらで寒し花の色 / 越智越人
- 行燈の煤けぞ寒き雪のくれ / 越智越人
- 七草や雪に花香も添ながら / 加賀千代女
- 七草や雪を払へばそれでなし / 加賀千代女
- 雪礫返す間もなし若菜摘 / 加賀千代女
- ここらかと雪にこと問若菜かな / 加賀千代女
- ひとつ家も摘出す雪の若菜哉 / 加賀千代女
- 手の跡を雪のうけとる若菜かな / 加賀千代女
- 置ぬものたづねて雪のわかな哉 / 加賀千代女
- 白い手の雪間につもる若菜哉 / 加賀千代女
- 雪とけや誠すくなき水の音 / 加賀千代女
- ふみ分て雪にまよふや猫の恋 / 加賀千代女
- むめがかや石もかほ出す雪間より / 加賀千代女
- 淡雪や幾筋きえてもとの道 / 加賀千代女
- 青柳やはきあつめては雪まろめ / 加賀千代女
- 水雪は萩ばかりにや今日の月 / 加賀千代女
- 山茶花や土気はなれて雪のいろ / 加賀千代女
- 池の雪 鴨やあそべと明て有 / 加賀千代女
- まだ重き寒さは置ず竹の雪 / 加賀千代女
- 鷺の雪降さだめなき枯野哉 / 加賀千代女
- 花にとは願はず雪のみそさざゐ / 加賀千代女
- くれの雪や山ちかふ成遠ふなり / 加賀千代女
- けさの雪さらへのみちのありやなし / 加賀千代女
- けさの雪さらへの残りありやなし / 加賀千代女
- しなわねばならぬ浮世や竹の雪 / 加賀千代女
- そっと来る物に気づくや竹の雪 / 加賀千代女
- つめたさは目の外とにありけさの雪 / 加賀千代女
- 花となり雫となるや今朝の雪 / 加賀千代女
- 此雪に誰ためなるぞ杖の跡 / 加賀千代女
- 松の葉のあづかり物や今朝の雪 / 加賀千代女
- 吹れ吹身をかたつけて雪の竹 / 加賀千代女
- 吹事をわすれて見るや竹の雪 / 加賀千代女
- 水仙の花とりもどす今朝の雪 / 加賀千代女
- 水仙は香をながめけり今朝の雪 / 加賀千代女
- 声なくば鷺うしなはむ今朝の雪 / 加賀千代女
- 青き葉の目にたつ比や竹の雪 / 加賀千代女
- 雪のあした鷹と見るは鳥かな / 加賀千代女
- 雪のある松に聞すな風の音 / 加賀千代女
- 雪の夜やひとり釣瓶の落る音 / 加賀千代女
- 雪の有ものにきかすな松の声 / 加賀千代女
- 叩かれて寝夜や雪の降けしき / 加賀千代女
- 竹はまたもてあそぶ也今朝の雪 / 加賀千代女
- 払はぬはおのが羽なり鷺の雪 / 加賀千代女
- 暮るるまで続くる雪や蔦のもと / 加賀千代女
- 我ものでわれをはなるや雪丸め / 加賀千代女
- 水仙のたむけや雪の眼にわかず / 加賀千代女
- 水仙の香やこぼれても雪の上 / 加賀千代女
- 日晴ては落花に雪の大井川 / 各務支考
- 柴船に問はばや木曽の雪の果 / 各務支考
- 正月が来るとて寒し雪の花 / 各務支考
- 鶏の音の隣も遠く夜の雪 / 各務支考
- 鵜のつみもわすれん雪の長良川 / 各務支考
- 湖の鏡に寒し比良の雪 / 各務支考
- 伊吹には雪こそ見ゆれ大根引 / 各務支考
- 杉のはの雪朧なり夜の鶴 / 各務支考
- ふたつ子も草鞋を出すやけふの雪 / 各務支考
- きぬきぬや見かはす路地の雪あかり / 哥川
- 大雪の旦若菜をもらひけり / 加舎白雄
- 月雪や旅寝かさねて年一夜 / 加舎白雄
- 降晴て雪氷るかに光さす / 加舎白雄
- 月山や鍛冶が跡とふ雪清水 / 河合曾良
- 一枚の餅のごとくに雪残る / 川端茅舍
- 一蝶に雪嶺の瑠璃ながれけり / 川端茅舍
- 雪の上ぽつたり来たり鶯が / 川端茅舍
- 石上に廓然と雪残りをり / 川端茅舍
- 松の曲麗日雪に遍照し / 川端茅舍
- 朴の花眺めて名菓淡雪あり / 川端茅舍
- 雪模様卒都婆の垣根をかためけり / 川端茅舍
- 牡丹雪林泉鉄のごときかな / 川端茅舍
- 雪晴の障子細目に慈眼かな / 川端茅舍
- しんしんと雪降る空に鳶の笛 / 川端茅舍
- 月の雪あをあを闇を染めにけり / 川端茅舍
- 物陰に月の雪あり一とちぎれ / 川端茅舍
- 渦巻いて芒は雪を被り居り / 川端茅舍
- 雪の上どつさり雪の落ちにけり / 川端茅舍
- 白雪や潮のごとくあとじさる / 川端茅舍
- 泰山木楕円の雪の晴れにけり / 川端茅舍
- 月光に深雪の創のかくれなし / 川端茅舍
- 月天へ雪一すぢや松の幹 / 川端茅舍
- 雪の原犬沈没し躍り出づ / 川端茅舍
- 雪のせし流木岩にはさまりぬ / 川端茅舍
- 雪満ちて華厳の煙あたたかき / 川端茅舍
- 男体山大き創痍の雪に晴れ / 川端茅舍
- 牡丹雪陽明門をかくし得ず / 川端茅舍
- 日光の娘等の晴着に雪さらさら / 川端茅舍
- 雪達磨草の庵をかためけり / 川端茅舍
- 雪山を冠りつららの峡は裂け / 川端茅舍
- 青淵に円満に雪の岩ありけり / 川端茅舍
- 雪山の底に方等般若落つ / 川端茅舍
- 雪山の谺金輪際を這ふ / 川端茅舍
- 雪山の遠目に煙る林かな / 川端茅舍
- 雪山の金色の線引くところ / 川端茅舍
- 巌頭や兎の如き雪一握 / 川端茅舍
- 熊笹の雪刎ねてバス駆け上る / 川端茅舍
- 滝壺へ雪蹴つてわれ足駄がけ / 川端茅舍
- 雪の中膏の如き泉かな / 川端茅舍
- 雪の中金剛水を汲む乙女 / 川端茅舍
- 雪山の麓のポスト尊くて / 川端茅舍
- 軒落ちて雪窮巷を塞ぎけり / 河東碧梧桐
- 沫雪や日のてりがちに西の岡 / 河東碧梧桐
- 残る雪鶴郊外に下りて居り / 河東碧梧桐
- 淡雪や氷跡なき湖の上 / 河東碧梧桐
- 淡雪や蚕神祭の幟たつ / 河東碧梧桐
- 餅蓬も雪交り摘みし首途かな / 河東碧梧桐
- 水の下萌雪をへがして漂へる / 河東碧梧桐
- 陽炎へる雪滑め草の昼泊り / 河東碧梧桐
- 東駒に西駒のひだの深くに残る雪 / 河東碧梧桐
- 谷の雪 鶯わたるあちこちと / 河東碧梧桐
- 雪を渡りて又薫風の草花踏む / 河東碧梧桐
- 雪の下の花駅大廈普請して / 河東碧梧桐
- 菊の日を雪に忘れず温泉となりぬ / 河東碧梧桐
- 稲架立てしに雪早し猪威し銃 / 河東碧梧桐
- 軒落ちし雪窮巷を塞ぎけり / 河東碧梧桐
- 枕辺に積む雪奇しく目覚めけり / 河東碧梧桐
- 門の雪いつ繋ぎけん馬のをる / 河東碧梧桐
- 一廓の灯や渓の雪発電所 / 河東碧梧桐
- 雪除をする日水鳥晴れて見ゆ / 河東碧梧桐
- 茶店とも酒保とも雪の一軒家 / 河東碧梧桐
- 首綱で犢引き来る深雪かな / 河東碧梧桐
- 雪チラチラ岩手颪にならで止む / 河東碧梧桐
- 隧道の飯場石焚く雪籠り / 河東碧梧桐
- 寒月や雪束の間の罠獲物 / 河東碧梧桐
- 雪明りしてこの隈や四季桜 / 河東碧梧桐
- 旅痩の髭温泉に剃りぬ雪明り / 河東碧梧桐
- 雪卸ろせし磊塊に人影もなき / 河東碧梧桐
- 荷車のそばに雪空仰ぐ子 / 河東碧梧桐
- 障子あけて雪を見る女真顔よ / 河東碧梧桐
- 妻と雪籠りして絵の具とく指 / 河東碧梧桐
- 風が鳴る梁の雪明りする / 河東碧梧桐
- 厩口の三束の藁のまゝ降りこんでゐる雪 / 河東碧梧桐
- 寺の甍を中に湖べ小村の雪ふゞきする / 河東碧梧桐
- 西空はるか雪ぐもる家に入り柴折りくべる / 河東碧梧桐
- 雪のちらつく山を出はづれて笹を刈る山 / 河東碧梧桐
- 牡蠣舟を出でて天満の雪景色 / 河東碧梧桐
- 雪除の高さを牛舎三棟建つ / 河東碧梧桐
- 森高う雨雪になりぬ静かさよ / 河東碧梧桐
- 雪掻いて礫酬いし門辺かな / 河東碧梧桐
- しんしんと柱が細る深雪かな / 栗生純夫
- 淡雪や犬の土ほる道のはた / 久保田兎園
- 宵々の雪に明るき栖哉 / 久保田兎園
- さびしさは木をつむあそびつもる雪 / 久保田万太郎
- しらぬまにつもりし雪のふかさかな / 久保田万太郎
- 海も雪にまみるる波をあぐるかな / 久保田万太郎
- 雪空のまゝ明けにけり初雀 / 久保田万太郎
- 七草や夕かたまけて雪となり / 久保田万太郎
- 茶屋へ行くわたりの雪や初芝居 / 久保田万太郎
- ふりいでし雪の中なり松飾 / 久保田万太郎
- 初髪を結ひをり雪のふつてをり / 久保田万太郎
- をりからの雪にうけたる破魔矢かな / 久保田万太郎
- 初芝居、雪、舞台にもふりにけり / 久保田万太郎
- 去年今年一としほ雪のつもりけり / 久保田万太郎
- 雪さそふものとこそ聞け手毬唄 / 久保田万太郎
- 年玉の包みに雪のかゝりけり / 久保田万太郎
- 三日さておもhもうけぬ雪となり / 久保田万太郎
- ふりしきる雪のあかるさ切山椒 / 久保田万太郎
- たそがれの雪の礼者となりにけり / 久保田万太郎
- ふりかけて雪すぐやみし二日かな / 久保田万太郎
- きさらぎやふりつむ雪をまのあたり / 久保田万太郎
- 雪どけの都あはれや蜆掻き / 久保田万太郎
- さくら湯やをりをり軒の雪しづく / 久保田万太郎
- 雪吊のとれたる松や花の雨 / 久保田万太郎
- 初午や雪をのせたる四方の屋根 / 久保田万太郎
- 目のまへの山の雪はも土筆つむ / 久保田万太郎
- 淡雪のつもるつもりや砂の上 / 久保田万太郎
- 雪やみし日のさしてくる雛かな / 久保田万太郎
- 沈丁花飛雪のなかとなりにけり / 久保田万太郎
- 雪よふれかしつもれかし実朝忌 / 久保田万太郎
- 蜆汁飽きずに雪の降ることよ / 久保田万太郎
- ”どん底”の唄三月の雪ふれり / 久保田万太郎
- 櫻草にはかに雪となりにけり / 久保田万太郎
- おもひきり雪のふるなり蜆汁 / 久保田万太郎
- 大雪のあとの雪なる枯野かな / 久保田万太郎
- 煤掃も昨日に過ぎし深雪かな / 久保田万太郎
- 炭つぐや雪になる日のものおもひ / 久保田万太郎
- 餅の音深雪のものとなりにけり / 久保田万太郎
- なまこ生きてゐるなり雪つもるなり / 久保田万太郎
- 雪空の下ゆ来てこの火鉢の火 / 久保田万太郎