しらべ【超初心者向け俳句百科ハイクロペディア/蜂谷一人】

ふはふはのふくろふの子のふかれをり   小澤實

しらべとは音楽的な言葉の流れ、リズムのこと。掲句はそのしらべが楽しい作品。ふはふは ふくろふ ふかれ と「ふ」が四回。同じ音を繰り返すことを「韻」と呼びます。フレーズの頭なら頭韻。フレーズの最後なら脚韻です。子音はそれぞれ特性を持っていて Hの音は ふわふわ ひゅうひゅう など 軽さや風を連想する語感。

K音なら かんかん きらきら など光や輝きを。

S音はさーっ しゅっ すー など 流体のスピード感をよく表します。こうした音の特性に着目して俳句を作るのも大事なこと。声に出して読んだとき、句のよさが引き立ちます。

感性アナリストの黒川伊保子さんによると、G音は特別な響きを持っているとのこと。がんがん、ぎらぎら ごつごつ など 大きくて耳障りな感じになります。怪獣の名前の多くがG音なのも頷けますよね。ガメラ ギャオス キングコング キングギドラ ゴジラ。

 

プロフィール
蜂谷一人
1954年岡山市生まれ。俳人、画人、TVプロデューサー。「いつき組」「街」「玉藻」所属。第三十一回俳壇賞受賞。句集に「プラネタリウムの夜」「青でなくブルー」

公式サイト:http://miruhaiku.com/top.html

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