まず、短冊を用意します。よくテレビに登場する俳人のイメージに、宗匠頭巾をかぶり、手には短冊と筆、というものがあります。はっきり言って、いまどきそんな格好をしている俳人はいません。それは芭蕉のコスプレ。現代の俳人とはかかわりのない姿と断言しておきます。脱線しましたが、芭蕉のコスプレが持っている和紙の短冊。あれは高価で日常...
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超初心者向け俳句百科ハイクロペディアの記事一覧
俳句は自分探しに似ています。本当の自分を探しに旅に出ても、なかなか自分は見つかりません。どこかに本当の自分がいると考えるのは幻想。本当の自分とは、日々の生活や仕事を通じて周囲の人に評価され、作り上げられてゆくものです。人は他人との関係の中で成長します。俳句も同じ。よく「俳句がうまくなったら句会に出ます」という人がいます...
大勢で、あるいは気のあった仲間と外に出かけ俳句をつくること。これを吟行といいます。あなたの俳句力をあげるよい機会ですので、誘われたら是非参加してみてください。小さな旅の中で俳句を詠むわけですから、材料は沢山あります。花を見ても、鳥を見ても新鮮な気持ちで俳句が詠めるはずです。ところが風光明媚なところで、見たままを俳句に詠...
いい俳句には驚きがあると言われます。次の一句はいかがでしょう。 春星をことごとく得しその瞑さ 藤田湘子 春星をことごとく得たのですから明るい筈。それを作者は瞑いと言っています。これが逆接。予想と反対のことばが表れ、心地よく裏切られます。明るい筈なのに、何故瞑いのか、読者はその理由を考えます。 春は旅立ちの季節。春の...
蝶ふれしところよりわれくづるるか 高柳克弘 俳句ではなるべく断定したほうがよいと言われます。きっぱりと歯切れがよくなりますし、力強さが増します。掲句は髙柳克弘さんが俳句の疑問形の例として「NHK俳句テキスト」に掲載したもの。こんな風に虚の世界を詠む場合は、危うさや不安定さを表現するために疑問形を用いることがあります...
季語とその他のことばを取り合わせるとき、どんなルールがあるでしょうか。かたちの似たものを並べるのを「見立て」といいます。わかりやすいのですが、うまく作らないと少々安っぽくなります。私がお勧めしたいのは「気分」です。 季語には気分があります。というと驚かれるかもしれませんが、たとえば桜はどうでしょう。盛りの美しさから、つ...
人間でないものを人間に例える手法を擬人法といいます。俳句を始めたばかりのころ、句会で先輩方にこんな論評をされたことがありました。「この句は擬人法じゃない?」「擬人法でしょ」その言い方が、あまり褒めているようには聞こえない。むしろ少々小馬鹿にされた感じ。次第にわかったきたことは、擬人法の句は取らない、評価しないという俳人...
俳句では、季語を説明してはいけないとされます。 例えば「チューリップ」は春の季語。歳時記には「小アジア原産のユリ科の球根植物の花。ヨーロッパで古くから品種改良が行われ、赤、白、黄色、桃、黒紫など花色がきわめて豊富。春、直立する花茎の上に一個の釣鐘形またはコップ形の花を開く。日本で新潟・富山県で栽培が盛ん」とあります。原...
音数によって季語の置く場所が変わります。句会の題が季語だった場合、音数からどんな構成の俳句が詠めるかを考えてみるのも一興でしょう。たとえば四音であれば「や」をつけて上五に。三音なら「かな」をつけて下五に置くことができます。 では「蚊」のような一音の季語、「花」のような2音の季語ならば? 蚊が一つまつすぐ耳へ来つつあり ...
季語を通して季節を実感し、自然の奥深さに触れることが出来ます。雪月花などもともとは和歌の題詠に詠まれた言葉で、千年以上もの歴史を持っています。和歌から連歌に受け継がれ、室町時代には300ほどが「連歌至宝抄」という本に載せられています。連歌は俳諧(連句)へと発展し、季語の数もふえてゆきました。江戸末期には3000、今日で...
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