口の悪い方がこんなことを言っていました。俳句の結社は「組」のようなもの。入るのは容易いが、抜けるのが難しい、と。かつて結社の統制が厳しかった時代にはそうだったでしょうが、今はそんな例は減っていると思います。とはいえやはり相性というものがあり、入ってよかったと感じることと、窮屈に感じることがあるのも事実。決め手は主宰との相性でしょう。間違えないないようにするにはどうしたら良いでしょうか。Twitterに質問があったのでお答えします。
お勧めはカルチャーセンターなどにお試し入門すること。大抵の俳人は、講座を持っていて、結社の外で指導を受けることが出来ます。どんなに情報を収集しても、直接会ってみなければわからないのはお見合いと同じ。カルチャーならば入会も退会も簡単。事務的な手続きだけで済むので気楽です。
地方にお住まいで、近くにカルチャーセンターがない場合は、季節ごとに開催される俳句大会に出席されてはいかがでしょうか。俳人がゲストとして招かれるので参考になるはず。
え?いつ俳句大会があるかわからない?大きな書店に行けば「俳壇」「俳句」「俳句四季」「俳句界」「俳句アルファ」などの総合誌があり、それらには各地の俳句大会の情報が載っています。またNHK学園の俳句講座に入会すれば通信で指導を受けられるだけでなく、学園主催の俳句大会の案内もしてもらえます。こちらはホームページでも検索できます。
もっとも私の場合は、赴任先の松山で、初めて会った夏井いつきさんに「あなた明日の句会に来なさい」といきなり勧誘、というより命令?されたことがきっかけ。俳句の「は」の字も知らなかったのに、翌日は句会に向かうタクシーに乗っていて、そこで俳号を用意していないことに気づき、同行したスタッフの女性に「何がいい?」とうっかり尋ねたら「一人(はつと)」はどうですか?と勧められて、それ以来「一人」になってしまったという安易な展開。それでも20年以上続いているのですから、縁というものも確かにあるのでしょう。