仮名遣いには現代仮名遣い、通称現かなと歴史的仮名遣い、通称旧かなの二種類があります。現かなは戦後普及した仮名遣いで、今日私たちが一般的に使っているもの。新聞や雑誌、教科書もこの仮名遣いで書かれています。一方旧かなは戦前に用いられていた仮名遣いで、例えば漱石を原文で読むとこれが用いられています。どちらを使うのもあなたの自...
俳句の作り方
俳句の作り方の記事一覧
俳句には切字があり、多くの初心者を悩ませています。これがあるからこそ、たった十七音で森羅万象を表現出来る魔法の杖のようなもの。でも魔法とおなじで使いこなすには修行が必要です。「や」「かな」「けり」の三つが代表的なものですが、ハイクロペディアは五十音順なのでまず「かな」から始めましょう。 「かな」は最もゴージャスな切字。...
高濱虚子は俳句の理念を花鳥諷詠、その方法論を客観写生という言葉で表しました。これが難しい。いえいえ、言葉としては難しくないのですが意味しているところが難しい。なんというか「Don’t think!Feel!」と言われているような感じ。これってブルース・リーの「燃えよドラゴン」の名台詞ですよね。何か凄いことを言われている...
外来語を使うとハードルが上がります。つまり句会で高得点を得るのが難しくなります。俳句は日本の文芸ですから、外来語はうまく馴染ないという意見の方がいらっしゃるのです。 なるほど一理ありそうです。しかもコンビニエンス・ストアをコンビニ。スマートフォンをスマホと略すなど論外とか。 ところがそういう方でもデパート、テレビなどの...
俳句は十七文字の芸術とよく言われますが、誤りです。正しくは十七文字ではなく十七音。和歌が三十一文字(みそひともじ)と呼ばれることから生じた誤用でしょう。 じゃんけんで子どもたちが遊んでいます。グーはグリコ。チョキはチョコレート。パーで勝てばパイナップル。音数だけ歩を進めます。私もよくやりました。グリコは3音でいいとし...
季語に対する俳人たちの論は少しずつ異なっていて、統一的な見解はありません。季語はなくても構わないとする人もいれば、必須だという人もいます。その中間に様々な条件が提示されていて、いわば百家争鳴の状態です。 あるときNHK文化センターで「まのあたり句会」というイベントがあり、私も参加しました。メンバーは今井聖さん、櫂未知子...
俳句で「動く」と言われたら季語のこと。他の季語でも代替できるという意味です。主に作品を批判するときに用いられます。何故なら、季語が一句の中心と考える人びとにとって、動くとは主役が定まらない芝居のようなものだからです。では、季語が動くとは具体的にどういう句なのでしょうか。秋の終わりに、都電荒川線を吟行(外に出て俳句を作る...
俳句は「いまここ」の文学だと言われます。人は未来を思えば不安になります。過去を顧みれば後悔に苛まれます。しかし、私たちが生きているのは「いまここ」。いつか、どこかではありません。いまここを詠むことで、俳句は力強くなり迷いがなくなります。 俳人の櫂未知子さんは更に発展させて「今彼」理論を提唱しています。恋愛では過去の彼...
咲き満ちてこぼるゝ花もなかりけり 高濱虚子 季語の成分だけで一句が成り立っている句を一物仕立てと呼びます。この句は満開の桜が咲き誇っている情景。俳句の画面に写し出されているのは桜のみ。写真でいえば、満開の桜を見つけ、一花も散っていてはならず、一点の雲もない天候のもと、時間帯も最高で、色も艶もかたちも完璧で、匂うよ...
俳句を始めたばかりの方は、大抵三行に分かち書きします。 柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺 正岡子規 こんな具合。テレビ番組でも大抵三行書きです。私の担当する番組でもそうしています。しかし、厳密に言えば正しいやり方ではありません。 柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 正しくは一行縦書きです。 では何故、三行書きが流布している...
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