伊藤園お~いお茶新俳句大賞とは?

伊藤園お~いお茶新俳句大賞とは?

伊藤園のお~いお茶は、緑茶飲料のパイオニアとして1989年に発売されました。

このお茶は、俳句がペットボトルや缶に載っています。

このような俳句を公募する伊藤園お~いお茶新俳句大賞が日本一の応募総数の俳句コンテストであることは、案外と知られていません。

ここでは、伊藤園お~いお茶新俳句大賞についてご紹介します。

日本一の約200万句が集まる俳句コンテスト

では、伊藤園お~いお茶新俳句大賞はいつ始まったのでしょうか?

伊藤園お~いお茶新俳句大賞が始まったのは、お~いお茶の平成元年の発売に合わせてです。

その頃の時代背景としては、基本的にお金を出して緑茶を買うという習慣がありませんでした。

その頃は、お茶を急須でいれていたでしょう。

また、その頃は『サラダ記念日』という俵万智さんの短歌集が260万部程度のベストセラーになって、非常に短詩系文学が人気になっていたときで、俳句や短歌の講座も非常に人気がありました。

しかし、その当時は俳句や短歌を発表する場がなかなかありませんでした。

そのため1つのプロモーションとして、商品パッケージに俳句を発表する場を設けて、缶の緑茶飲料を日常的に楽しんでもらおうとしました。

前回の第30回のコンテストでは、約200万句が約52万人の人から応募されました。

俳句の創作公募コンテストの規模としては日本一です。

では、どのような人が応募しているのでしょうか?

小学生、中学生、高校生の応募が93%です。

国語の授業として、学校全体や学年で応募するときも多くあり、毎年学校数としては約3000校、5校に1校が応募しています。

さらに、日本のみでなく、外国からの応募もあります。

俳句は世界一短い詩として世界的に普及してきており、英語の俳句の部をメインに第30回では56カ国から応募がありました。

約200万句の審査方法とは?

では、約200万句の審査はどのような方法で行なっているのでしょうか?

大前提としては、名前、年齢、出身がわからないようにして、俳句のみで審査します。

1次審査においては、延べ200人以上の俳人で約200万句を2万句程度まで選び抜きます。

十数回1次審査は行なっています。

2次審査においては、1次審査とは違った15人の俳人が句を絞り込みます。

3次審査では、2次審査で最終選考対象外になった句を俳人以外の編集者や元ジャーナリストなどが見て、敗者復活を行います。

目線が違うと、この句は面白いでしょうということもあります。

「新俳句」のコンテストであるため、俳人以外の目線で見ていい句も残そうとしています。

なお、伊藤園お~いお茶新俳句大賞の公式サイトによれば、「(俳句における)厳密なルールは問いません」「『新俳句』は、敷居を下げ、間口を広げ、誰もが楽しめる五七五をめざしています」となっています。

例えば、俳句に季語が入ってなくても問題ありません。

4次審査では、最終審査員の11人に自宅で俳句を見てもらって順位を付けます。

それぞれの賞の候補の俳句を選んで、事務局でこれをポイント化します。

最終審査用の点数の高い順に上位から並べた資料を作ります。

それぞれの賞は、このような審査によって選ばれます。

そして、最終審査会が毎年5月頃に行われます。

全ての審査員がホテルの一室に集まって、協議しながら決定します。

点数の高いものが本来であれば大賞になるはずですが、全く違った句が選ばれるときもあります。

資料を見ながら話をしているうちに、この句が自宅ではいいと思ったが、別の句の方がいいというようなこともあります。

では、どのように類似作品対策はしているのでしょうか?

俳句は、どうしても似たものも出てきます。

過去の他の俳句のコンテストも含めた入賞作品のデータベースを作って、7000句の入賞・入選については、このデータベースに引っ掛からないかチェックして、俳人の方にも似たものは判断してもらっています。

第31回伊藤園お~いお茶新俳句大賞とは?

伊藤園は、商品パッケージに入賞作品を載せて発表する第31回伊藤園お~いお茶新俳句大賞の2000句の入賞作品を決めました。

1,954,888句の応募句数の中から、文部科学大臣賞の最高位には、神奈川県藤沢市の49歳の河本朋広さんの「天花粉いのちひとつをくすぐれり」の俳句が選ばれました。

また、前回より設けた金子兜太賞には、千葉県松戸市の11歳の小林花菜さんの「目に象が乗っているのかねむすぎる」の俳句が選ばれました。

なお、この年齢は応募したときのものです。

そして、コロナ禍の状況によって、毎年行なっていた表彰式を止めて、オンラインのYoutube Liveによる入賞作品発表会を101日の午後030分~130分に最初の試みとして行いました。

上位入賞作品の文部科学大臣賞、金子兜太賞、それぞれの部門大賞など、2,000名の全て入賞者の発表の他、一般の方からの質問にいとうせいこう氏、宮部みゆき氏、夏井いつき氏が回答するQ&Aコーナーを設け、応募した人以外も楽しめるようにしました。

また、配信内容はYouTubeにアーカイブとして残しており、いつでも見ることができます。

さらに、新しく今回より設けた新部門「新俳句フォトの部」には、4,677の俳句の応募がありました。

大賞には、茨城県ひたちなか市の25歳の鳴井柚紀さんが選ばれました。

俳句と画像をTwitter上で募集するという、今までとは違った募集内容でしたが、多面的に新俳句の主旨の「心の風景をかきとめよう」を表現したユニークな俳句が多く応募されました。

文部科学大臣賞には、神奈川県藤沢市の49歳の河本朋広さんの「天花粉いのちひとつをくすぐれり」が選ばれました。

選評は、次のようなものです。

湯上りの赤ちゃんの体を拭いて、裸の体に天花粉をまぶしてこすると、キャッキャツとくすぐったがって笑います。

いのちひとつをくすぐると、この柔らかい手ごたえを捉えました。

赤ちゃんの肌ざわりが、こころよくいのちの体感として伝わって来ます。

かけがえのないものの大切さの思いが、「いのちひとつ」に込められているようでもありますね。

金子兜太賞には、千葉県松戸市の11歳の小林花菜さんの「目に象が乗っているのかねむすぎる」が選ばれました。

選評は、次のようなものです。

春の昼下りの教室でお弁当も食べ終わって、だんだん先生のお話も単調に聞こえてくる時期です。

まぶたがついうとうとと下がって来ます。

これではいけないと目を一生懸命に開けていようとしても、象が目に乗っているかのように重くなって、だんだん眠くなってくるばかりです。

「象が目に乗っているのか」という喩え方が、上手にどうしようもない眠たさを表現しています。

伊藤園お~いお茶新俳句大賞 募集情報

伊藤園お~いお茶新俳句大賞

 

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