れんそうほう・連想法【超初心者向け俳句百科ハイクロペディア/蜂谷一人】

入門書には「感動を言葉にしよう」的なことが記されています。間違ってはいませんが、あなたは毎日感動しますか?感動しないのに毎日俳句が作れますか?はい、作れます。それが連想法です。櫂未知子さんが提唱するもので、季語から次々に連想する言葉を並べてゆくものです。ルールは二つ。①季語を連想してはいけない。②前に出た言葉は忘れる。②は説明が必要かも知れません。連想が同じジャンルの中をどうどう巡りしないようにするためのルールです。前に花が出ていたら別の花を出してはいけません。

ひとつ前だけでなく、連想全体を俯瞰してください。

さあ、「俳句さく咲く!で出演者に実際にやってもらうことにしました。櫂未知子さんから始めて武井壮さん、酒井敏也さん、加藤諒さん、上西星来さん、櫻井紗季さんの五人で連想をつなぎます。で、その結果は?

冬休→合宿→田舎→畦道→銀輪→買物→袋

同じジャンルの言葉が重なっていないことを確認してください。連想をつないで冬休みから袋に行き着きました。一見何の関係もない二つですが、かすかに細い糸がつながっています。櫂さんは二つの言葉を使って

幾袋両手にさげて冬休    櫂未知子

と詠みました。冬休を迎えてレジャー用品や食べ物を勇んで買って帰る様子が浮かんできませんか。こんな風に季語とその他の言葉を組み合わせて一句を作ります。取り合わせの極意はつかず離れず。やってみると難しいものですが、この方法を用いれば比較的簡単に実現できます。私が連想法を知ったのは俳句をはじめて十年以上たってからでしたが、わかっていればもっと早く上達していたことでしょう。残念。

 

プロフィール
蜂谷一人
1954年岡山市生まれ。俳人、画人、TVプロデューサー。「いつき組」「街」「玉藻」所属。第三十一回俳壇賞受賞。句集に「プラネタリウムの夜」「青でなくブルー」

公式サイト:http://miruhaiku.com/top.html

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