歳時記

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歳時記は元来、季節物の万羅森象を季節により分類してまとめた書のことを指していいます。

これには古今東西の年中行事なども含まれています。

江戸時代以降、主に俳諧の連歌用および俳句用の季語の分類と、それら季語の解説や模範例が載せられた書をいうようになりました。

律詩や絶句などの定型詩の形式が大成された唐の歳時記のことが、奈良時代にも知られていましたが、オリジナルの歳時記としては、1688年の貝原益軒著『日本歳時記』が最初といわれています。

連歌の季語を編集した季寄せや季節ごとの類題集は当時存在していたといわれ、北村季吟の『山の井』が有名です。1803年に著された、滝沢馬琴による『俳諧歳時記』もまた大変著名です。

1872年の太陽暦導入以降、いくつかの出版社においては陰暦を調整するために新年の部を設けたり、季節感を調えるのに苦慮したりの試行錯誤がありました。

しかしながら、徐々に形式が整えられて出版され、現代の投句や日頃の呻吟の際の必携のキーワード集となっています。虚子編新歳時記が『季寄せ』として三省堂から出版されていますが、他にも多数の出版社が歳時記を出版しています。

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