初心者の方によく訊かれるのは「○○してはいけませんか」。季語を入れなくてはいけませんか?五七五をはみ出してはいけませんか?アルファベットを使ってはいけませんか?などなど数多くの「いけませんか」が寄せられます。
きっぱりと言いますが、俳句でしてはいけないことは何一つありません。ルールはありますが、破っても結構。新たなルールを作っても結構。何をしようとあなたの自由です。ただしルールを破ると、句会でその句が取られる確率が下がります。ただそれだけのことです。
おおかたの人たちが案外保守的で、あなたの理解者は少ないかも知れません。でもあなたがどうしても俳句のルールを破りたければ、それを止める人はいません。俳人の小島健さんはユーモラスに「(俳句のルールは)忍者の掟ではない」と言っています。俳句の掟を破ったからと言って、追われたり、つけ狙われたりすることはありません。
プロフィール
蜂谷一人
1954年岡山市生まれ。俳人、画人、TVプロデューサー。「いつき組」「街」「玉藻」所属。第三十一回俳壇賞受賞。句集に「プラネタリウムの夜」「青でなくブルー」
公式サイト:http://miruhaiku.com/top.html