目次
俳句 ヤ
<上・や>
やうやうに
やうやくに
やがて来る
ヤギさんに
やしの木に
やすやすと
やってやる
やどかりは
やまびこさん
やりくりを
やわらかに
安売りの
闇の中
闇の夜に
闇迫る
屋根の上に
屋根越に
屋根裏に
休み日の
山の上
山の端の
山の端や
山びこの
山雨きて
山猿と
山下りて
山国に
山宿や
山裾に
山盛りの
山畠や
山彦の
山鳴りの
山鳴りも
宿とれば
宿のうら
宿下駄の
焼きいもで
焼き芋と
焼き芋を
焼け跡の
八重桜
病む人の
病める子の
夜光虫
野球部の
野球帽
薮中に
<中・や>
やうに出遅れ
やさしい人も
やさしい冬が
やさしく見てる
やや濃くなりし
やると意外に
闇にゆれゐる
闇に険しき
闇のどこかに
闇を流るる
屋根から雪が
屋根ではっしゃを
屋根に流るる
屋根の合間に
屋根より高き
山がよんでる
山に雲飛ぶ
山のいのちの
山のやうなる
山の子ひとり
山の上なる
山の畑の
山の遙に
山を洗ひて
山影つくる
山々近き
山彦かすか
宿り宿りの
夜潮満ち来し
野球バットの
野球見ていた
野球小僧の
野性の匂いを
優しいウソが
優しいくじらと
優しい方に
優しき母に
<下・や>
やがてひま
やがて消ゆ
やさしさよ
やせがまん
やってきた
やってくる
やって来る
やはらかき
やはらかに
やりとげる
やんちゃな子
闇がある
闇に浮く
屋根伝う
山がなる
山と積む
山の影
山の窪
山の樹々
山の宿
山の茶屋
山は晴
山は昼
山びこに
山めぐる
山をなす
山遠さ
山家妻
山近き
山仕事
山住ひ
山裾を
山男
山刀
山童
山眠る
病みあがり
病みおもる
夜気せまる
夜勤かな
野菜ぬく
和らかく
俳句 ユ
<上・ゆ>
UFOは
UFOも
ゆうやけに
ゆきだるま
ゆく水の
ゆさゆさと
ゆずたちは
ゆず風呂で
ゆたゆたと
ゆっくりと
ゆつくりと
ゆらゆらと
ゆるやかに
ゆるゆると
ゆれている
温泉に浸り
温泉の宿に
温泉の宿や
温泉の底に
弓なりに
結ひたての
行がけに
行きくれて
行きずりに
行き馴れし
行く秋や
行く春の
指人形
床下の
譲らない
雪うさぎ
雪ウサギ
雪がふる
雪が降り
雪が降る
雪だるま
雪とける
雪の音
雪の森
雪の朝
雪の日は
雪の峰
雪ぼうし
雪下ろし
雪解け水
雪景色
雪降るや
雪降る夜
雪降れば
雪合戦
雪催い
雪祭り
湯あがりの
湯けぶりの
湯けむりの
湯タンポが
湯壷より
湯豆腐の
湯豆腐や
夢を追う
悠然と
遊園地
夕ぐれは
夕づきて
夕映に
夕映ゆる
夕顔に
夕空を
夕焼けが
夕焼けと
夕焼けに
夕焼けの
夕晴れの
夕川や
夕日さす
夕暮れに
夕方の
夕立は
夕立を
夕浪に
揺れ光る
<中・ゆ>
ゆうべ天使が
ゆかしき京の
ゆき交ふ人に
ゆくてさへぎる
ゆっくりしててよ
ゆっくり道を
ゆっくり来てね
ゆるむともなし
ゆれてうつれる
ゆれる遊具と
結ひたての髪
行きかうような
行きて戻れる
行くうれしさや
行く外はなき
行く手の野路の
行く友の背に
指で漢字を
指に輪を描き
床にこぼして
雪と私と
雪にうもれて
雪にかくして
雪ふる夜と
雪をみている
雪降る音を
雪降る街の
雪降る町の
雪降る町を
雪合戦は
湯気も上手に
湯気を分ちて
湯泉宿へ帰る
豊かに落つる
夢「鳥」と書いて
夢いっぱいの
夢という名の
夢と一緒に
夢の中でも
夢をのせ行く
夢を語って
夢語るけど
誘惑されて
夕べの空の
夕べは躍る
夕日が照らす
夕日しずむと
夕日に映ゆる
夕日のロマン
夕日の残る
夕日の前に
夕日の中へ
夕日まるごと
夕飯遅き
夕風うつる
夕立雨も
揺ぎ咲いたり
揺り起さるる
揺れて大きな
揺れる心と
揺れる風鈴
茹で上りたる
ゆふべの空に
<下・ゆ>
ゆかしむる
ゆがみたる
ゆがんでる
ゆきあかり
ゆきだるま
ゆきなやむ
ゆきもどり
ゆくならひ
ゆくばかり
ゆく下に
ゆさぶって
ゆずになる
ゆたかなる
ゆめうつつ
ゆめの中
ゆらめける
ゆりかごだ
ゆりかもめ
ゆり落す
ゆるやかに
ゆれている
ゆれる春
ゆれる冬
云う女
弓張月
行き合へる
行く一人
指一本
指立てる
床に入る
床暖房
譲り合ふ
雪うさぎ
雪がふる
雪が降る
雪だるま
雪になり
雪のあと
雪のよう
雪の駅
雪の音
雪の国
雪の朝
雪の粒
雪を喰む
雪景色
雪降る夜
雪女
雪兎
百合鴎
夢がある
夢かとも
夢さむる
夢に来し
夢の中
夢ばかり
夢ひらく
愉悦かな
油垢しむ
柚子ひとつ
郵便屋
夕ぐれに
夕ばえて
夕ふかし
夕まぐれ
夕映に
夕刊来ぬ
夕食に
夕心
夕日かな
夕日見る
夕庇
夕立かな
揺ぎかな
揺するなり
揺れる春
揺れ止まず
俳句 ヨ
<上・よ>
ようこそと
よき道の
よく笑ふ
よせかけて
よっこらしょ
よはよはと
よろよろと
横さまに
横町へ
嫁荷来る
嫁行くな
嫁入の
喜びを
寄らで来し
寄り添うて
寄り添わす
寄れば樹の
四つ辻に
粧ひの
酔ひ帰り
酔ふて泣く
読みさしの
夜になり
夜に入りて
夜の雲に
夜の蟻
夜の空
夜をこめて
夜を鳴らす
夜座はてて
夜桜に
夜半に着く
夜目に浮く
余生まだ
幼稚園
用件を
用足しに
用足りて
欲出すな
夜の空
<中・よ>
4泊5日で
ような顔した
よぎる思ひの
よぎる日筋や
よき空のある
よき声もてり
よき旅をして
よく肥りたる
よごれし足を
よっぽど器用な
よばれて照れる
よもすがらなる
よりかかってく
横顔見せて
横丁に住む
横目にたどる
黄泉路の旅や
喜びとべり
喜び事の
寄せては返す
寄せる匂ひや
寄って来てゐる
寄ればたかぶる
呼ばれ続けた
四つ並べて
四時半過ぎの
四次元世界の
四十とべた
四等身を
粧ふを待つ
酔はありけり
蘇りたる
読み居て淋し
八日きりりと
夜に小さな
夜のペンキ屋
夜の鏡を
夜の豪雨に
夜の祭は
夜の早や来たり
夜は明るさよ
夜をいつくしみ
夜を眠りたる
予約をおえて
余生に小さき
余白のなかへ
良いとこだけを
良くも悪くも
齢めでたし
夜空の泣けり
夜空はあかき
<下・よ>
ような味
ような恋
ようにおく
ように眠る
よかったね
よくすべる
よくまはる
よく見える
よく光る
よく似てる
よく喋べる
よごれなし
よっつ越え
よみがえる
よみがへり
よもすがら
よりも濃く
よろこべり
よろめきぬ
汚れかな
横ころげ
横たはる
横隣
嫁の声
寄りそった
寄り掛かり
寄り添えり
呼びかくる
呼びさます
呼び戻す
四次元だ
四方の山
宵のほど
宵の雪
宵景色
酔っ払い
世に遠し
世に疎し
世は移る
澱みゐて
読み聞かす
読み返す
読む書あり
読めるかな
蓬餅
夜に入りし
夜の雲
夜の河原
夜の蟻
夜の人
夜の町
夜の道
夜の門
夜の立木
夜はたのし
夜は更けぬ
夜は静か
夜をかさね
夜を守れる
夜空だな
夜長かな
夜半さびし
夜々うるむ
予想する
余寒かな
用心棒
良いお腹
良かったな