目次
俳句 ナ
<上・な>
なかなかに
なき人の
なき声の
なぐれ飛ぶ
なけなしの
なごり雪
なぞなぞを
なだらかに
なにかこう
なべ囲み
なほざりに
なまくらの
なよなよと
なわとびで
なんだろう
鉛空
何したと
何もかも
何事も
何色を
何度でも
夏の海
夏の貝
夏の空
夏の森
夏の夜
夏の夜の
夏掛けの
夏休み
夏近し
夏空に
夏祭り
夏草の
夏野菜
懐かしき
懐かしの
泣く子寝て
菜の花が
菜の花は
菜の花や
菜畑や
七歳の
七色で
仲なおり
仲直り
長々と
鍋みがく
縄をもて
南国の
南蛮の
難産の
悩み事
悩む時
納豆の
波しぶき
波に明けて
波音も
撫でて見る
並び坐し
亡き母も
名もしらぬ
名付親
鳴かはす
鳴き立てて
流れゆく
流星や
涙ため
涙目で
浪音の
浪白う
<中・な>
ないがしろなる
ないしょ話は
なお遠くする
なお靴軽き
なかまといっしょに
なき声すごいぞ
なだめてくれた
なった夕陽が
なでて揺れをる
ならびて咲ける
なりて恐るる
なれなれしさを
なんにもないけど
ナンバー見つけし
慰めかねつ
何かがぼくを
何か音ある
何か感じる
何か動きし
何ど聞いても
何もなけれど
何やらうれし
何やら得たる
何を思って
何を目指して
何気ないけど
夏とぬけがら
夏の花火に
夏の香りの
夏の思い出
夏の終わりを
夏をかかえて
夏を惜しんで
慣れない浴衣に
泣いてる顔も
泣いてゐる子や
泣き笑いあり
泣く児すかして
七色にぎって
斜に上る
尚一輪や
尚降る雨や
尚青々と
尚惜まるる
尚塀ぞひや
尚旅にある
情をつくして
中でしばらく
中でぼくの手
中にかがやく
中にこぼれて
中にはいって
中にも樹下や
中に吾あり
中に広がる
中に咲き澄む
中に吹かるる
中に探して
中に動かず
中に浮かぶは
中のゆききや
中は暖か
中を新線
中身はいつも
中仙道の
仲直りする
眺めてゐるや
長い手紙を
長い睫毛の
長き響や
長き土塀や
長き病を
長くひたるや
長く短い
長さの分だけ
投げ棄ててある
内緒話を
縄飛びをする
南天の枝
悩みの種の
波すべりゆく
波なき海や
波にのりたる
波にまぎれし
波に引かるる
波のうねりに
波のように
波の真白き
波の如くに
波影ゆらぐ
波打際を
苗代つくり
撫でて三十路を
並んでたべる
撲られながら
無き家路ゆく
無き母の座よ
名残を惜しむ
鳴いて動かす
鳴いて暮るるや
鳴きかはしけり
鳴くと誰かが
鳴くや勤労
鳴らずなりたる
鳴り止む後の
流るる如く
流るる如し
流れあつまる
流れそめけり
流れつくりぬ
流れる稲の穂
流れる雲に
流れんとして
流れ来りし
涙こぼれる
涙だなんて
涙の味は
涙一粒
涙乾いて
浪とどろける
浪にまかせし
浪にゆられて
浪の如くに
泪ため居る
<下・な>
7ページ
ない不安
なえるぼく
なかなおり
なかよしさ
ながれだす
ながれてく
なげきつつ
なごむ朝
なぜだろう
なつかしき
なつかしく
なったのを
なった気分
なっちゃった
なっている
ナフタリン
なほひびく
なほ白く
なまぐさき
ナマケモノ
ならないか
なりきった
なりたいな
なりにけり
なりました
なれなくて
なれるかな
なんかいい
なんだろう
なんのその
何かある
何か言う
何を見る
何洗ふ
夏が行く
夏が来る
夏のまま
夏の雨
夏の雲
夏の海
夏の空
夏の風
夏の夜
夏の恋
夏みかん
夏休み
夏景色
夏座敷
夏祭
夏祭り
夏終わる
夏帽子
夏木立
夏陽かな
懐かしむ
懐しや
泣けと云う
泣女
七日間
尚在りぬ
情けあり
生臭さ
中ですか
中にあり
中にいる
中に住む
中に舞ふ
仲直り
眺めつつ
長かりし
長き廊
長くなる
長々と
長廊下
投げ入れて
奈良の春
奈良の昼
内定書
納屋の前
波の照り
波打てり
波頭
並びけり
並んでる
名前言う
鳴きかよふ
鳴りやんだ
鳴りわたる
鳴る茶室
流されたい
流したい
流し台
流す雨
流れそむ
流れゆく
流れ星
流れ入る
涙かな
涙声
浪しろく
浪に浮く
啼きわたる
俳句 ニ
<上・に>
ニコニコと
にほやかに
によきによきと
にらめっこ
鶏が
煮ゆる待つ
煮凝や
人間の
人間は
人気者
人形の
西の空
濁りたる
庭の木々
庭荒れて
庭石の
庭先の
逃げ水の
鈍色の
二階から
二月三日
二三尺
二次元に
二人三脚
肉まんを
日本語で
日本語を
日本人
日曜は
日曜日
日用の
日輪に
入園に
入学の
入試前
<中・に>
におい移りし
にくまれ口も
にこにこわらって
にやりにやりと
にんじん鼻で
握って溶けて
握りしめては
荷を負うてゆく
荷物持たされ
仁王立ちの
憎まれ者や
庭そこら中
庭にはびこる
庭の隅なる
庭の隅まで
庭の緑が
庭を見てゐる
庭を流るる
庭狭うして
庭造り居て
庭木くすぐる
庭木の中の
逃げて居かはる
逃げゆく空や
二階の音や
二十四時間
二重に張りぬ
二度と聞けない
二度目の失業
二度来て未だ
二匹の狐
二塁打打たれ
匂いが残る
匂いの回る
匂ひひろごる
匂ひ出でたる
匂ひ切なる
賑かにいふ
虹がお空の
虹というのは
虹の根元へ
虹出た空に
日本のトップは
日本の祭り
日本一の
日本手ぬぐい
日輪うすき
日輪うつり
日輪かかり
日輪まぶし
日輪ゆらぎ
入道雲で
入道雲に
<下・に>
においがする
にぎりしめ
にげてゆく
にごりかな
にもあらず
にらみあい
にらめっこ
握り飯
握れたね
荷をたたむ
似ていそぐ
似ているね
似合ってる
人間です
仁王門
仁王立ち
担ひくる
庭の木々
逃げるのです
二階かな
二階人
二階抜き
二三軒
二三尺
二三人
二三丁
二三日
二重とび
二重奏
匂いかな
匂いして
匂ひかな
匂ひ来て
匂ふもの
賑やかに
虹かける
虹がでる
虹の橋
日本海
日本国
日曜日
入学式
任地去る
俳句 ヌ
<上・ぬ>
ぬかづくや
ぬかるみは
ぬかるみを
ぬれ土に
糠雨に
沼の水
脱け殻の
濡れて来る
濡れ犬の
縫ふ母に
<中・ぬ>
ぬいだら海が
ぬくもり戻る
ぬけてゆくなり
ぬれて出でけり
拭ひすてたる
脱いで春一番に
濡れてはがるる
濡れて戻りつ
縫い物ばかり
<下・ぬ>
ぬったのか
ぬれわたる
沼の上
脱ぎにけり
塗りにける
塗りをれば
塗り薬
濡れて見ゆ
抜けきれず
縫って行く
俳句 ネ
<上・ね>
ねがいごと
ネクタイを
ねこになる
ネコヤナギ
ねころんで
ねむられぬ
願っても
根を引けば
根引して
寝こじれて
寝ころべば
寝ころんで
寝ざめては
寝しままの
寝つつ見る
寝につきて
寝ばなしの
寝る場所を
寝んとして
寝言でも
寝息ごと
寝待月
寝入りし子
寝不足も
寝返りを
値上がりだ
猫とゐて
猫の眼を
猫の背に
猫の恋
猫もまた
熱さめし
熱の児に
熱帯魚
年賀状
年金を
年月を
年年に
年末の
眠い目を
眠ってる
眠られず
練りあげて
<中・ね>
ねぐせで今年も
ねてもおきても
ねてるこおってる
ねどこにカイロ
ねむいねむいと
ねむりをさそう
ねむるが如き
願うわりには
願ひも持たず
根っこが春を
根強く咲くよ
寝ころびあひて
寝ころんでみる
寝そべり読むや
寝たきり祖父から
寝つかれぬ夜や
寝ながらに書く
寝られもせぬ
寝巻きで食べ飲み
寝顔照らすや
鼠の穴の
猫が教科書
猫に遊ばれ
猫も見たいと
猫より先に
猫背になった
猫背も伸びる
年に一度の
年々おなじ
念仏の声や
眠たがる子を
<下・ね>
ねがひごと
ネギくさい
ねむりそむ
ねるしるし
願う姉
願う春
根なし水
寝ざめよき
寝床かな
葱刻む
猫がいる
猫じゃらし
猫たちよ
猫と子の
猫の名で
猫の役
猫の恋
猫もゐる
猫一匹
猫帰る
猫背です
年賀状
眠くなる
眠ってる
眠りたい
練り歩く
俳句 ノ
<上・の>
のうのうと
のけぞりに
のびのびし
のらねこが
のら猫が
のら猫の
のろのろと
飲め飲めと
軒かげの
軒空の
後の世の
上り坂
乗合の
農園の
覗かれて
野に近き
野に散るや
野に出よう
野に出れば
野の一樹
野の広さ
野の色に
野仏の
<中・の>
のぞきし顔へ
のぞき見したる
のぞく世界は
のってる雪玉
のりて流るる
のんびりしてる
飲み干す心に
残して行きぬ
残った柿を
残る校庭
乗つて現はれ
乗って初恋
登りきるまで
登りなれたる
呑み込んでゆく
覗いてみると
覗かれている
野から飛び出す
野原のお祭り
野山の如く
野焼きのけむり
野川飛び越す
<下・の>
ノイズ入り
のこしける
のしかかる
のぞき込む
ノックする
のってます
のぼり坂
のぼり窯
のみ込めり
のりにきた
のりの竿
のんびりと
飲みあます
軒づたひ
軒雫
軒先に
喉ふくれ
残し去る
乗ってきた
乗りあそぶ
乗りたいな
乗り移る
伸ばそうか
農婦くる
覗き去る
野に待てる
野のけむり
野のひかり
野はしづか
野をゆける
野火走る
野菊かな
野天風呂
幟店