しばふきお・芝不器男(1903~1930)【超初心者向け俳句百科ハイクロペディア/蜂谷一人】

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彗星のごとく俳壇の空を通過した、と評された夭折の俳人。俳人としての活動期間が短く、作品の数も多くありませんが叙情的なきらめきは今でも多くの読者の心をとらえています。

あなたなる夜雨の葛のあなたかな

虚子はこの句についてこう述べています。「この句は作者が仙台にはるばるついて、その道途を顧み、あなたなる、まず白河あたりだろうか、そこで眺めた夜雨の中の葛を心に浮かべ、さらにそのあなたに故国伊予を思う、あたかも絵巻物の表現をとったのである」まさに名鑑賞。付け加えることは何もありません。

 

プロフィール
蜂谷一人
1954年岡山市生まれ。俳人、画人、TVプロデューサー。「いつき組」「街」「玉藻」所属。第三十一回俳壇賞受賞。句集に「プラネタリウムの夜」「青でなくブルー」

公式サイト:http://miruhaiku.com/top.html

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