銀杏が道に散り敷けば「銀杏の絨毯」。
テレビや新聞でよく見る表現ですが、俳句では使わないほうがよいでしょう。こうした慣用句はあなたが作った言葉ではなくオリジナリティがないからです。
俳句はわずか十七音。季語と切字で五音取られると十二音しか残りません。その十二音にオリジナリティを詰め込むのが俳句。そこに慣用句を入れると、あなただけの表現は入る余地がありません。
新聞の受け売りで職場やご近所の話題を独占しているあなた。どうぞお気をつけて。
プロフィール
蜂谷一人
1954年岡山市生まれ。俳人、画人、TVプロデューサー。「いつき組」「街」「玉藻」所属。第三十一回俳壇賞受賞。句集に「プラネタリウムの夜」「青でなくブルー」
公式サイト:http://miruhaiku.com/top.html