けんだい・兼題【超初心者向け俳句百科ハイクロペディア/蜂谷一人】

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句会などに先立って出されている題。兼ねてから出されている題なので兼題と呼びます。(これに対して、その場で出される即席の題は席題)兼題は発表されると大抵ブーイングが起こります。たとえば「桜」のような王道とも呼ばれる題の場合は、名句が多すぎて超えるのが難しい。「狐火」のような虚構の季語の場合は、目にする機会がない。季語でないことばの場合は、組み合わせる季語がわからない。つまるところ、作りやすい兼題なんてものはないということになります。

ところで兼題で季語が出されたら、その言葉そのものを詠みこまなければなりません。例えば「春」が題であれば、春という言葉を直接詠み込むのがルールです。春っぽいイメージが入っているからいいや、と別の言葉で代用してはいけません。歳時記には春の下に陽春、芳春、三春、九春 という言葉が連なっています。これらを傍題と呼び、大抵の場合こちらを詠みこんでもOKとされます。

春や昔十五万石の城下かな   正岡子規

 

プロフィール
蜂谷一人
1954年岡山市生まれ。俳人、画人、TVプロデューサー。「いつき組」「街」「玉藻」所属。第三十一回俳壇賞受賞。句集に「プラネタリウムの夜」「青でなくブルー」

公式サイト:http://miruhaiku.com/top.html

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